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おととし(!)の暮れにはじめたこの「Noise/Musicに出てくる音盤をひたすら紹介する」この連載も、今回をもってやっとこさ終了、です。


 Oi! the Album
VA
(Captain Oi, 1980)

何でこの人はこんなにOi!が好きなのだろう……。とうてい、そんな重要には思えないのだが。とくに、それがノイズとの関わりということであれば、なおさら。


 RRR500
VA
(RRRecords, 1998)

送ったデモを勝手に製品化することで有名なRRRecordsのカタログナンバー500を記念して出された、500人のアーティストによる500のロックグルーヴ集。はっきり言って、どれがどのアーティストの音源なのやら、さっぱり分かりません。ただ、まあ、そんなことに頓着せずとも、じゅうぶんにたのしめるアルバムです。


 Tokyo Flashback Vol.1
VA
(PSF, 1991)

うわ、なつかしい! いやあ、これはねえ、高校生のころ、トランスとかアルケミーとかのやつと並んでひじょうによく聴いたオムニバスで……って、そんな「わたくし語り」をしだしてもしようがないんでとっとと切り上げますが、このPSFのオムニバスは、上述のトランスやアルケミーのオムニバスと同様、日本の「マイナー音楽」(ここで、「マイナー」という言葉のまえ、もしくはうしろにカッコを付し、「ドゥルーズ=ガタリが言う意味での」とかやると、ひじょうにいやらしくてよい)を知るにはもってこいのもの、ではないでしょうか。


 Excrete Music
Violent Onsen Geisha
(Vanilla Records, 1991)

暴力温泉芸者は、中原昌也本人の「あんなん適当にやってるだけですよ。全然ダメですよ」というような評言もあってか、不当に低く評価されているような気がするのだけど、たとえばこのExcrete Musicだとか、それ以前のテープ作だとかは、ノイズ愛にあふれた、ひじょうによいものだと思う。と、こんなことを言うと、本人は本気でいやがりそうだけど。


 Weather Report
Chris Watson
(Touch, 2003)

元キャブスそして元ハフラートリオのクリス・ワトソンによるフィールド・レコーディング作。Noise/Musicでこれ(というか、クリス・ワトソン)が出てくる文脈もそうなのだけど、こういうフィールド・レコーディング作を聴いていると、「音楽」とそうでないもののけじめについて思いを馳せざるをえない。ただ、そうした文脈で言うなら、リュック・フェラーリ、とくにPresque Rienを出さなければ、ひどく片手落ちのような気がするのだが。


 Asceticists 2006
Whitehouse
(Susan Lawly, 2006)
 Buchenwald
Whitehouse
(Come Organisation, 1981)
 Cruise
Whitehouse
(Susan Lawly, 2001)
 Quality Time
Whitehouse
(Susan Lawly, 1995)

言わずと知れた「帝王」ホワイトハウス。おれだったらこれらに加えて、Right to Killとかベスト盤とかを挙げると思いますが、まあ、金太郎飴っちゃあ金太郎飴なんで、どれから聴きはじめてもよいのではないかと(ただ、それなりに近作のAsceticists 2006は、「テクノイズ」と言ってもよいようなビート感があったりするので、たとえばZymOsiZなんかが好きな人はそこらから入るとよいかもしれない)。


 Musica Iconologos
Yasunao Tone
(Lovely Music, 1994)

「刀根康尚だったら『傷ついたCDのための独奏曲』でしょー」といっしゅん思ったけど、じっさい聴いてみるとどちらもそんなに変わらないのでいいか、と。


 Relayer
Yes
(Rhino, 2003)
 Tales from Topographic Oceans
Yes
(Elektra/Rhino, 2003)

おれじしんはあんまりイエスは好きではないんですが、個人のそうしたそうした嗜好を度外視しても、ふつう薦めるのは『危機』とか『こわれもの』ではなかろうかと。ちなみに、おれはこの時期のイエスとかもけっこう好きですけどね。


 Threesome, Vol. 1
Frank Zappa
(Rykodisc, 2002)

Freak Out!Absolutely Free、そしてWe're Only in It for the Moneyの抱き合わせ。たしかに、1枚1枚揃えるより安くあがるけど、そんな一気にまとめて聴くようなもんでもないので、1枚1枚聴けばいいのではないでしょうか。


 Cobra
John Zorn
(Hatology, 2002)

さて、さいごの1枚。これは、うえのザッパにも言えることですが、ジョン・ゾーンの諸作品も、どうもおれには音質がよすぎて、もっと噛み砕いて言えば、本来鳴るべき音で鳴っていないと思えて、ゆえにいまいち好きになれないんですが、ザッパにしてもジョン・ゾーンにしても、傾聴に値するおもしろい音楽をやっていることはたしか。


以下にこれまでの記事をまとめておきます。

第1回

第2回

第3回

第4回

第5回

第6回

第7回

第8回

第9回

第10回

第11回

第12回

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コメント
こんばんは。
ディスクガイド、長い間、非常に興味深く、楽しませていただきました。おつかれさまです。

こう見ると、ノイズミュージックって、ロックや電子音楽の歴史の深いところと結びついているなあと感じます。
どれそれをノイズの文脈で語るのは無理があるなというようなディスクもいくぶんかありましたが、それこそノイズの妙なのかなあと勝手に納得しております。
たとえば、僕の師は、ノイズといえばローリング・ストーンズの"Tell Me"やラヴィン・スプーンフルの"Summer In The City"を思い出すと言っておりました。

それと同じように、この本でとりあげられているのは、ノイズ関連ディスクとはいえ広範囲にわたっていますね。
こうなると、ノイズを語るには当人のバックグラウンドから段階を踏んで語らざるを得ないのかなと思います。
それを飛ばすと、ノイズに対してけっこう無理のある内部ジャンル別けをしなきゃガイドすら成り立たなくなりそうだなあとも思いました。

というわけでノイズ音楽って、実際に聴いてみるまでわからない、聴けばサプライズがある、そんなものなのかなあと思いました。
失礼しました。
zzy 2009/01/31(Sat)20:08:28 編集
こちらこそ、それなりの長きにわたって、「音盤紹介」という衣を借りた「わたくし語り」におつきあいいただけて、ありがたいかぎりです。

ノイズというのはzzyさんの言うとおり、固有に捉えた場合のそれをべつにすれば、ごく広く「音楽」とぶっきらぼうに言ってしまってかまわないような広大な領域に偏在しているように思えます。ここで、「ノイズ」というものを「楽音/非楽音」という(ごく恣意的な)物差しで見ると、何が楽音で何がそうでないのかは、時代や地域の函数であって、たとえばいまでは端的に「クラシック」に分類されるような音楽でも、それが登場した時分にはじゅうぶん「ノイズ」だった可能性もあるわけです。

だから、この書籍で取りあげられる音楽が広範囲にわたっていたところで何のふしぎもないわけで、もっと言えば、ここで取りあげられているぐらいじゃまだまだ足りない、というのはこの連載を終えてのとりあえずの感想としてあります(具体的に言えば、現代音楽方面の音盤、およびそれをからめての考察がよわい。もっとも、固有の意味での「ノイズ音楽」ということを考えると、じっさいのところ現代音楽とそれとの関わりというのは、ぜんぱんにきわめて茫漠としたものだったりするのですが)。

何にせよ、記号的に言った場合の(というのは、レコード屋にノイズ棚が設けられている、ということとほぼ同義なのですが)「ノイズ」というのは、きわめておもしろい音楽であることはたしかなので、この記事をきっかけにひとりでもおおくの人がノイズを聴くようになればいいなあ、と思っております。
はやし 2009/02/01(Sun)19:03:29 編集
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