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いまだネットにつながりにくい状況がつづいているのだけど、懸案事項だったフランスからの荷物も無事に届いたことだし、「よいせっ!」と買い本エントリをあげることにする。


 Gödel
Pierre Cassou-Noguès
(Belles Lettres, 2004)

 Les démons de Gödel : Logique et folie
Pierre Cassou-Noguès
(Seuil, 2007)

 Revue Internationale de Philosophie: Kurt Gödel
Jaakko Hintikka (ed.)
(PUF, 2005)

ゲーデルもの3冊。

Cassou-Noguèsは、History and Philosophy of Logicに載っていた論文が、じゃっかん「チャート式」風味ながらもゲーデルのプラトニスムについての手ぎわのよいまとめになっていたので、単著もどうかな?と購入。

Cassou-Noguès1冊目は、一般読者(ロジックは言うにおよばず、哲学をも専門としていないような、そんな読者)に向けて書かれた、ごくごく初歩的な概説書、だと思う。参考文献にバディウやらラカンやらの名前が見えて、それがじゃっかんの不安材料ではあるけど(フランスの書籍にあっては常態の「索引なし」な本なので、じっさいにどういうリファのされかたがされているのか分からないので、好意的な引き方なのか、はたまた批判的な引き方なのか、何とも言えない。後者であることをねがう)、「一般向けゲーデル紹介本」としてはそれなりにあたらしい刊行なので、いちおう。

Cassou-Noguès2冊目は、そのタイトルおよびサブタイトルから伺い知れるとおり、ゲーデルの「狂気」にスポットを当てた「伝記もの」という風味が濃厚で、しょうじきそういうビオグラフィックな側面には興味がないというか、もっと言えば「数学者(あるいは、哲学者、さらにひろくは、何か劃期的な為事をなした人)はどこかとっぱずれたところがある」というきわめてミスリーディングな通念を助長しかねず(数学者も哲学者も何か劃期的な為事をなした人も、「人」である以上それぞれに固有の「とっぱずれ」はあるかもしれないが、じっさいに顕著な「とっぱずれ」を示す人は、数学者でも哲学者でも何か劃期的な為事をなした人でもない場合のほうが、よほどおおいだろう)、そういう意味で批判的に読む必要があるのだけど、ゲーデルのプラトニズム、もっとひろくはその形而上学的考えにおおくの紙幅が割かれていそうだったので、購入。

Revue Internationale de Philosophieのゲーデル特集号は、ヒンティッカを編集主幹に迎え(じっさいにそうと書かれてはいないけど、イントロダクションも書いているし、十中八九そうだと思う)、そのどれもに食指が動くような論文6編を所収。とくに、ゲーデルの「数学的直観 mathematical intuition」をめぐるウェッブ論文、いわゆる「不完全性定理」の誤用を批判するラアティカイネン論文が気になる。


 Les mots et les choses
Michel Foucault
(Gallimard, 1990)
 L'archéologie du savoir
Michel Foucault
(Gallimard, 2008)

フーコーの、言わずと知れた言説論=知識論の代表作2冊(もちろん、フーコーの書きものはいずれも、その根底に言説論=知識論的側面がきわめて重要な要素としてあるのだけど、そのなかでもこの2冊がやはりいちばんexplicitにそうした側面を扱っている、と思う)。とうぜん(と言うか何と言うか)日本の住処にもあるのだけど、tel叢書版はどちらも持ってないし、それに、フーコーのこれら著作に触れたくなることがけっこう頻々にあるので、購入。

きわめていい加減な見立てで言えば、フーコーの言うことは(少なくともこれら2冊については)、「フランス的」と言われるよりもいわゆる「英米系」と言われる思弁的潮流に親近性があるのではないかとつねづね思っているので、そういう軸でちゃんと読んでみたい。


 Les Grotesques : Les figures de l'imaginaire dans la peinture italienne de la fin de la Renaissance
Philippe Morel
(Flammarion, 2001)

細部』でおなじみのアラッスとルネサンス期イタリア絵画本を書いていることでその名前のみ記憶していたフィリップ・モレルのグロテスク論。

本が本だけに、図版がちゃんと見られるよう版型のおおきなエディションを買ったほうがよかったのかもしれないが、貧乏学生としてはこのポッシュ版で満足すべき。

フランスの本にしてはめずらしく、索引(ただし人名のそれのみ)および参考文献表が付いている。


 De quoi demain...: Dialogue
J. Derrida et E. Roudinesco
(Flammarion, 2003)
 Glas
jacques Derrida
(Galilée, 1974)

デリダもの2冊。

ルディネスコとの対談本は、図書館で英訳を借りてはいるのだけど、ちゃんと参照したいこともあり、かつそれほど高い本でもないので購入。

Glasは、ポッシュ版を持ってはいるのだけど、この本はやはりちゃんとでかい版型で読まねばだめだ、とよく分からない感慨を得たので、購入。

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