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だが、超越論的な場と意識との関わり合いは、権利上のものにとどまる。意識は、対象と同時にある主体が、超越論的な場の外部で「超越的なもの」として作り出されるときにしか表沙汰にならない。反対に、意識は超越論的な場を至る所拡散しながら無限の速さで駆け巡るので、それを顕現させるものは何もない。意識は実際、それを対象へと送り戻す主体に反射することでしか表されない。ゆえに、意識は超越論的な場と重なる部分はあるが、すべての顕現からは逃れるものなので、意識で超越論的な場を定義づけることは出来ない。
超越論的な場、とは何だろうか? それは、何らかの対象に帰することも、ある主体に属することもない、つまり経験的表象ではないのだから、経験からは区別される。それはまた、非-主体的意識、非人称な前反省的意識からなる純粋な流れとして、「私」抜きの意識からなる質的持続として現れる。ここで超越論的なものが、「意識」という直截に与えられたものによって表されていることを奇妙に思うかもしれないので、主体や対象からなる世界を成すすべてのものとは対照的な超越論的経験論について語ってみよう。そういう超越論的経験論には、荒々しく力強い何かがある。その「何か」はたしかに感覚の要素ではない。というのも、感覚というものは、絶対的な意識(の流れ)における「途切れ」に他ならないのだから。その「何か」はむしろ、生成としての、(潜在量たる)力の強まりあるいは弱まりとしての、ある感覚から別のある感覚への移り変わりなのだ、これらの感覚がどれほど似通ったものであるにしても。とするならば、超越論的な場を、始まりも終わりもない運動としての、対象や「私」抜きで直截的な純粋意識で定義づけるべきだろうか?(力の移り変わりやその量についてのスピノザ的把握にしても、意識を持ち出している)
生は、潜在的なものしか含まない。それは、潜在性、出来事、特異性から成るのだ。潜在的と呼ばれるものは、現実性を欠いた何かではなく、その「何か」に固有の現実性を与える平面/計画に従いながら、現勢化のプロセスに身を投じる、そんな「何か」である。内在的な出来事は、その出来事を発現させる状況や生きられた状態のなかで現勢化する。内在平面はそれ自身、自らが包摂するある対象、ある主体のなかで現勢化する。だが、そうした対象や主体はその現勢化とは切り離しがたいとはいえ、内在平面それ自体はあくまで潜在的なものであり、同様に出来事も、潜在性から成るのだ。出来事や特異性は内在平面にそれらの潜在性すべてを与え、内在平面は潜在的な出来事に全き現実性を与える。いまだ現勢化していない(不確定な)出来事は、何一つ欠くことはない。そうした出来事は、その随伴物、つまり、一つの超越論的場、一つの内在平面、一つの生、そしていくつかの特異性に引き合わせさえすればいい。傷はある状況やある生きられた状態のなかで具現化、あるいは現勢化する。しかし、その傷自体は、われわれをある一つの生に結びつける、そういう内在平面における純粋に潜在的なものである。私の傷は、私に先立って存在する……。高次の現勢態としての傷の超越性ではなく、ある環境(場、もしくは平面)のただ中に常にある潜在性としての、傷の内在性。超越論的な場の内在性を決める潜在的なものと、それら潜在的なものを現勢的にし、そして超越的な何かに変質させる可能形式との間には、かなりの差があるのだ。
あれは大学院受験に際してだったろうか、学校に提出する書類の一つに「健康診断書」があり、普通は学内で年1回行われる健康診断を受けていればそのようなものは別途用意する必要はないのだが、ぼくがそんなメンドクサそうなものを受診しているはずもなく、自分で健康診断書を用意せざるを得ない羽目になった。
気がふれるのふれると触るのふれるはおそらく語源を同じくするであろう。人に触ることは気がふれることだ。ごく近くに、その身体に直に、これ以上遠くもなれないただの他人がふれることは、まともにやると頭がおかしくなってしまう行為だ。それは人の身体が物質以上のものを宿す状態に触れかねないからだ。
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