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In the previous entry I wrote that I'm gonna use more English (actually any language using Latin characters would do in this context but it seems "横文字" means English nine times out of ten) in my writings to heighten my consciousness. (Okay, I admit that this translation doesn't capture the meaning of the word well but trying to come up with a nicer one would be a waste of time, wouldn't it?) Then, I thought: If, the more I use English (or any other latin-characters-used-language) in my writing, the more my consciousness heightens, then why not write all in English in the first place? It seemed a splendid idea first but then turned out to be the dumbest idea on earth. How come the readers should read my awful English like this? No, not at all. Here's nothing but a lose-lose situation. No one gains from it. So I gave up. (On a bit serious note: It doesn't matter which language you use in your writing; what matters most is what you say in it. Therefore, I'll try to heighten my consciousness by what I write. Stay tuned.)
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前の記事のタイトルを付けて、「『スタディハック』って軽佻浮薄な響きがして、何となく『意識高い系』の人が好きそうな言い回しだよなあ。でも、じっさい軽佻浮薄なことしか書いていないのだから、その軽佻浮薄なことを軽佻浮薄なこととして受けとってもらう符牒として機能するという意味で、いいかも」と思ったのだけど、よく考えるとごくごくぼんやりとしたイメージとしてしか「意識高い系」のことを知らないのに、それを、「軽佻浮薄」という、けっしていい含みはもっていない言葉とほとんど「対」といったていで条件反射的に想起してしまうのは「意識高い系」の人たちにあまりにも失礼というもの。というわけで、調べてみた

さて、上でリンクしたページによれば、「意識高い系」とはおおよそ「志が高く、そしてその志の高さを声高に喧伝するけれども、じっさいにはその志の高さに行動がついていっていない人たち(そしてもちろん横文字好き)」とでもまとめられるようで、ぼくがぼんやりと抱いていたイメージにほぼ合致する。ただ、そういう「意識高い系」の人たちを蔑んだり嘲笑しようとは思わない(件のページからは、そういう蔑みや嘲笑の雰囲気が伝わってきた。もちろん、口だけ達者で行動がともなわないのはざんねんなことだし、それに人を見下したりするのはよくないことだけど、それはそれとして対処すればいいだけのこと。蔑んだり嘲笑したりする必要はまったくない)。

たしかに、こういう人がまわりにいたらうっとうしいだろうなとは思う。それに、場合によっては「その高い志を実行に移そうとするもそれをつつがなく完遂する実力はまだそなわっておらず結果的に惨事を引き起こしけっきょくはまわりが尻拭いしなければならない羽目になる」という実害をもたらしてしまう可能性も考えられるので、よくよく手綱を握っておかないと厄介だとも言える。だから、手ばなしで「意識高い系? いいじゃん!」とはいかないけど、でも、志が高いのは基本的にいいことだし、そういうふうに前のめりになれるのはうらやましいことだな、と思う。

というわけで、ぼくも意識を高めるべく、文章の横文字率から高めていこう。(まずはかたちから)
そうでないと、書こうとしていたことは忘れてしまったにもかかわらず「何かを書こうとしていた」という記憶だけが残ってとても気持ちわるい思いをしかねない。(げんにいま、「これは、タイトルだけで話が尽きてしまい本文がいらないな」という「書こうと思ったこと」を、「これは、タイトルだけで話が尽きてしまい本文がいらないな」と思ったということをのぞいて忘れてしまい、とても気持ちわるい思いをしている)(だからこそ、こんなどうでもいいこともいそいで書いている)
大学の一般教養の授業というと「つまらない」という受けとりが相場かもしれないけど、ぼくの場合、むしろ専門課程よりもおもしろかったという覚えがある(専門課程では、「真剣さ」が前面に出てきてしまい、そこで扱われているもの/ことを無責任にたのしんでいればいいという能天気な態度ではすまされなくなっていた)。とくに、一般教養で受けた美学の授業は、初日劈頭からアドルノ『美学的理論』の最初の一文(「藝術にかんすることで自明なことは何もない、ということが自明になった」)が読みあげられ、そこからボードレールのモダニズム論に雪崩れこんでいくという、まさに「息をもつかせぬ」といった展開で、以降も刺戟的な内容がつづき、毎回ワクワクドキドキしながら出席していた。(そして、アドルノにかんしては、この美学の授業でひどく興味をそそられたので、独語独文の専門課程で開講されていたアドルノの授業に出席して『啓蒙の弁証法』をドイツ語で読んだり、あるいはモダニズムにかんしてハバーマスを経由してヘーゲルを読んで「われわれの時代こそ新しく、そして新しいものこそよい」という発想の萌芽を垣間見たりという「課外授業」もとてもたのしかった)

たぶん、それなりにめぐまれた環境だったんだろうな、といまにして思う。
カテゴリー化には限界があるということが言われる。曰く「ものごとは、『あれかこれか』というカテゴリーで語れるものではない」。また曰く「おれはひとつのカテゴリーには収まりきらない」。しかし、いっさいがっさいのカテゴリーを放棄し「さら」の状態で事物を見るということはできないだろうし(廣松渉の表現を借りれば、われわれは「カテゴリー」という色眼鏡を通してしか世界を見られない)、ある人/ものが端的にカテゴリーの「外」に出るというのもできそうにない(カテゴリーの外に出た途端、「カテゴリーの外」というカテゴリーが生み出される)。

ならば、あるものを「あれかこれか」というカテゴリーで語ることがむずかしいのであれば、カテゴリーの粒度を上げればよい。また、あなたがあるひとつのカテゴリーに収まりきらないというのであれば、あなたに当てはまるようなカテゴリーをどんどん身にまとえばいいのだ。そして、ひとつのカテゴリーの粒度も、ひとりの人がまとうカテゴリーの数も、人間の認知限界を超えるぐらいに細かく、多くしてしまえばいい。もはや、「カテゴリー」というものは用をなさないぐらいに。そして、われわれは、もうそんな段階にいるのかもしれない。

(ドゥルーズ=ガタリ風のことを言ってみました)
たぶん、オリーブ少女にしても森ガールにしても、ある人たちには「(そのある人たちがオリーブ少女や森ガールよりも早く、そして深くかかわっていたことの)うわっつらをかすめとっているだけ」と映ったのかもしれない。でも、「うわっつらをかすめとっているだけ」でもいいじゃないか、と思う。ぜんぜん「かすめとって」いないよりははるかにましなはずだから。さらには、何にもかすめとっていなくても、その人がたのしく生きているのであれば、それでいい、とも思う。ようは、一人ひとりが、それぞれのやり方でたのしく生きていれば、それでいい。何ぴとにも、彼や彼女たちが感じるたのしさを批判する権利はないのだから。(ただ、「うわっつらをかすめとっているだけ」という場合、そうした「うわっつらのかすめとり」のその先にはおそらく、よりおおきな「たのしさ」があるはずで、そうした「よりおおきなたのしさ」を、「こんなんもあるよ」と教えてあげるのもいいし、「何にもかすめとっていない」という場合でも、その人が好きそうなものを、おせっかいにならない範囲で、「こんなもんもあるよ」と教えてあげるのも、むだではない。そのほうが、「たのしさ」をめぐって何だかよく分からない序列争いに興じるより、よっぽどましだ)
まあ、「森ガール」みたいなもんですよ。(って、「森ガール」という言葉自体もう通じなかったりして)
建てものがうす暗いからかな。

あと、かりに『オリーブ』を読んでいたにしても、たとえばストローブ=ユイレ映画祭の通し券を買ってアテネ・フランセに通っちゃうような人は「オリーブ少女」というカテゴリーからは外される気がする。なんとなく。
日仏の中庭でカフェオレとか飲んじゃうんですね。分かります。
それもまあ、具合がわるいときの過ごし方のひとつです。
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