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先般からのイタリア語をやろう!運動の一環として、神田にあるイタリア書房という、イタリア語、スペイン語、そしてポルトガル語の書籍を扱う書店に行ってみた。

同じロマンス語系専門書店のフランス図書を少し思いえがいていたのだけど、それよりも全然こぢんまりした感じで、店舗部分はほとんど6畳ぐらいの感じ。そこに本が並んでいるわけだが、それほどみちみち本があるわけではないので、店頭にあるもの自体の数はそれほど多くない。

「棚に並んでいる以外にも在庫はありますので、お気軽に声をおかけください」みたいな張り紙が随所にあるけど、そんな声なぞかけられるわけもなく、それ以前にそもそも、イタリアの思想界にあまり明るくないので、声のかけようもない。もちろん、ヴァッティーモやらボッビオやら、名前だけは知っている人たちの本もあったのだけど、拙いイタリア語力で内容を判断するという冒険に出るのもためらわれ、いっそペトラルカとかブルーノとか買っちゃろか、と思うも、それがいかに無謀なことかぐらい、買わないでも分かる。

というわけで、ある程度内容も知っていたカッチャーリのL'angelo necessario (邦訳『必要なる天使』。ここで田中純の書評が読める)と、そして、「イタリア語と言えばやっぱりダンテでしょ!」という安易な発想のもと、コメンタリがめったくそ付いた『神曲』地獄編を買った(コメンタリの多さについては、ページに占めるコメンタリ比率は平均3分の2程度、と言えば、分かってもらえるだろうか)。

イタリア書房のつぎは、植草甚一も大好きだった大島書店へ(大島書店へ行く道すがら、北沢書店を通るので、当然寄ろうと思っていたのに、水曜は定休とのことでやっていなかった)。いったんイタリア語で書かれたものへの志向性が生じると、いつもは見過ごしていたイタリア語書籍が大島にもけっこうあることに気づく(しかも安い)。そういうイタリア語書籍の中から、Novissima grammatica italiana という文法書、Lezioni di linguistica generale という一般言語学に関する概説書、そしてエーコのLe forme del contenuto という未訳の記号論ものを買う。あと、コンピュータ音楽に関する理論書でおなじみのコープ『音楽の創造性についてのコンピュータモデル』と、Le temps de la réflexion という、ポンタリス編纂の何だかよく分からないけどおもしろげな論集(ヴェルナン、レヴィ=ストロース、スタロバンスキー、ヤウスという人たちも寄稿)もあったので、それらも。

場所を神田から新宿に移して、今度はフランス図書へ。目当ては、アラッスによる絵画史だったんだけど、それはなし(そのかわり、同じアラッスのマニエリスム論があるも、これはお値段約3万だったので、泣く泣くあきらめ)。ただ、どうせないだろう、と思っていたハウザー『藝術と文学の社会史』があったのでそれと、じつは読んでいなかったドールス『バロック論』がフォリオで安かったので、それを。両方とも、原語はフランス語ではないな。

ラストは、やっぱり紀伊国屋南店で。とは言うものの、この時点でそうとう疲れていたので、この間ちらっと言及したドゥルーズ入門書だけ買って、そそくさと家路に着いた。

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そうなの、カッチャーリの訳本は 「必要なる天使」しか出ていない。伊語なら、「La citta」<a href="http
で、ルネッサンスの根底に流れるウマネジモの潮流が、都市計画に向かうには、やはりパトロナージュの役割をになった存在たちは、外せないだろうって
ことで、高階秀爾「芸術のパトロンたち」海野弘「パトロン物語」を昨日、本屋で探すも見つからず。でも「パトロンたちのルネッサンス」松本典昭著を入手。現在の「芸術」として評価されている諸々が、当時どのくらいの発注額で受注されたかを知ると面白いです。
あ、筑摩のAlchemy関連2冊もゲット!
Sita 2007/06/07(Thu)08:23:00 編集
イタリア書房にあったカッチャーリ本は、『本のイコン』、『始まりについて』、『究極的なものについて』など、アデルフィ社刊のものだけで『街』はなかったけど、カッチャーリはもうちと紹介が進んでもいいのではないか、と思う。もちろん、カッチャーリに限らず、イタリアの思想家というのは紹介が遅れてるので、色々と紹介すべき、なんだけど。

で、都市計画とフマニタースの関わりというのは、建築や都市を考えるにも、いわゆる「修辞学的伝統」が重きをなしていた、ということ、つまり、ウィトルウィウス=アルベルティの両建築論に縷々展開されている通俗的なことぐらいしか知らないのだけど、もちろん、都市のみならず建築のような金のかかることは、金と権力を持つもののみがよくするところで、そうした金と権力をこの時期に掌握していたものの代表格と言えば教会(教皇)と、そしてメディチ家に他ならないわけで、そう考えると、いわゆる「ルネサンス」なるものを牽引したのは当のメディチ家だったりするので(フィチーノを託っていたのもメディチ家だったはず)、金がかかろうがかかるまいが、至る所にこの家の人たちが顔を出すのは、まあ当然なわけです。
はやし 2007/06/08(Fri)01:14:00 編集
訂正:『本のイコン』→『法のイコン』。
はやし 2007/06/08(Fri)01:22:00 編集
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