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7月8日
今日から地元のお祭りであるスタンピードがはじまるので、初日のパレードを見るために早起きする。前日、「明日は早起きするから早く寝なくては」と思いつつ、朝5時くらいまでぐづぐづと起きてしまっていたのでとても眠い。パレード自体は、大人には「まあ、こんなもんかな」というものだったけど、娘は、たびたび登場する馬に手を振ったり "Yee-haw!" と呼びかけたりと、とてもたのしんでいた。ただ、娘よ、"Yee-haw!" はロバの啼き声であって馬のそれではないぞ。(もっとも、カウボーイの掛け声としてはとてもただしいのだけど、おそらく娘にそういう意図はない)

パレードを見終わったあと、昼食やら何やらをへてショッピングモールへ。モール内の服屋で母とはぐれたとき「さあ、お母さんを探そう」と語りかけると、娘が "Where are you?" と言いながら先陣を切ったのでびっくりする。これから娘の言うことはおもに英語として聞いたほうがいいのかもしれない。ともあれ、店では娘にラモーンズのTシャツを買った。(最近、ラジオから "Blitzkrieg Bop" が流れてきたおり、"Hey Ho, Let's Go!" の部分でこぶしを振りあげながらぴょんぴょんとび跳ねるのを目撃したので)

家に帰ると日本のアマゾンから本が届いていた。つい二日前に注文したばかりなのに、早い。(いっぽう、日本のアマゾンに注文したのと同じ日にカナダのアマゾンに注文した本は、日本のアマゾンからのものから一日遅れで到着した。がんばれ、アマゾン・カナダ)夕食をとったり娘を風呂に入れたり娘が寝たあと自分が風呂に入ったりしてからちょっとだけ博論の執筆をすすめ、そのあとやおら日本から届いた本の検分をする。

まずは、村上春樹の『職業としての小説家』を、ボズ・スキャッグス『シルク・デグリーズ』をBGMに読む(ほんとうは、何かジャズをBGMに読むのが「ただしい」のかもしれないけれど、ぼくはジャズが苦手なので)。ぼくはつねづね村上春樹の小説はとても重いものだと思っているのだけど(そして、ちゃんと読めば誰しもそのように感じるとも思うのだけど)、本人もどうやらそのように思って書いているらしく、「まあ、そうだよね」と思う。

『シルク・デグリーズ』を聴き終えるのとともに『職業としての小説家』をちょうどはんぶん読み終えたので、『職業としての小説家』を読むのはいったん中断して、カイリー・ミノーグ『ボディ・ランゲージ』を聴きながら吉増剛造『怪物君』を読む。吉増剛造の書きものは、読んでいると「これは何なんだろう?」というおおきなはてなマークが頭上に浮かび、ついでそのはてなマークが「おれは何だってこれを読んでいるんだろう?」とみずからに降りかぶさってくる。そして、そういう "What?" と "Why?" の折り重なりのすえ、はてなマークはどこかへ消え失せ、あとには何とも言えない愉楽が残る。(そして、こういう "What?" と "Why?" の果てに愉楽が見いだされるというのは、ちょうどストローブ=ユイレの映画を見るときにも経験されることだ)

『ボディ・ランゲージ』を聴き終えたので、吉増剛造からまた村上春樹に戻る。今度のBGMはロキシー・ミュージックの『アヴァロン』。(このアルバムは、ぼくが小さいころ家でよくかかっていたので、聴くとそのころの情景が思い出される。ちなみに、『ロスト・イン・トランスレーション』においてビル・マーレイがカラオケで "More Than This" を歌うシーンは、それを見つめるスカーレット・ヨハンソンのやさしい表情とあいまって、とてもあたたかい気持ちにさせられるもののひとつ)

『アヴァロン』を聴き終えるのとほぼ同時に『職業としての小説家』も読了。今日は、博論執筆に関係のないものをそれなりに読めた一日だった。
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論文書き、授業の準備、課題の指導/添削にくわえ、査読の仕事までとびこんできて、「自由時間」というものがほとんどない生活をおくっています。

どれくらい自由時間がないかというと、今年にはいってからきいた新譜の数がゼロ枚といえばそのべらぼうさの一端がわかっていただけるでしょうか。
つい先日ペーパーの採点が終わったと思ったら今度は中間試験の採点です。ここ一ヶ月くらい自分のことがほとんど何もできていないので、この採点が終わったらがしがしやらねば。


がんばります。
今日から新学期。今期は受け持ちの演習が4コマあるので、論文執筆と、そして娘と遊ぶ時間のバランスをどう取るかが課題。

学校から帰ってきて、文献整理をしつつ、演習の構想をぼんやりと考え、そのあいまに娘と遊ぶ。娘がクリスマス・プレゼントにもらった InnoTab Max にサンプルとして入っていた Dr. Seuss の "Green Eggs and Ham" を見ると(これを見ているとき、奥さんが "I like green eggs and ham!" と書かれたTシャツを着て登場した)、言葉の響きがここちよく、DVD コレクションを買ってもいいかな、という気になる。(そして、ふと、吉田健一の「偉大な詩はかならず、その響きだけによって人の心を打つように書かれている」という言葉を思い出した)

夕食後、風呂につかりながら演習で扱う予定のプラトンの『饗宴』を読みかえす。演習ではとくにアルキビアデス(英語だと「アルサバイァディス」と発音されるので、いっしゅん誰のことかといまだに思ってしまう)に焦点を当てるつもりなので、そこを重点的に。プラトンの対話編はどれを読んでも何か底知れぬ異様な印象を受けるのだけど、これは何なのか。

風呂から出るとじゃっかん頭がすっきりしたので、これさいわいとすかさず論文の執筆に。いま書いているところは、「そんなん誰でも知ってるよ」と思われることについてなので、さらっと書き流せばいいようなものの、いくばくなりとも新規性を出したいと無謀なことを思ってしまい、ゆえに、なかなか筆が進まない。

そして、執筆に倦んだので、いまこれを書いている。
子育て(より正確には、子どもと遊ぶこと)、論文書き、そして研究助手の業務にくわえ、それなりに急を要する仕事がふってきて、てんてこまいです。

ここのところ、寝る前に日本の思想にかんする本を読んでおり、それについて思うところもあったりするので、何か書いておきたいなあと思ってはいるのですが、なかなか。
昼、奥さんは娘を連れて元同僚たちとランチ、ぼくは定期健診の一環で血液検査。昔、採血されているときに気を失ったことがあるので、それ以来採血は横になった状態でやってもらうことにしているのだけど、採血のたび「昔、採血中に気を失ったことがあるので、採血のときは横にならしてください」とたのむのは、ちょっとしたこととはいえ、めんどくさい。ともあれ、みんな椅子に座って採血されているなか、一人だけベッド付きの別室に連れられて採血。「針がきらいなんですか?」との質問に、"Not particularly but I don't like the very idea of being taken blood" と何だかよく分からない解答をして、じゃっかんけげんな顔をされる。採血後、電車に乗って学校の図書館に本を返しに行く。本を返したあと、館内をぶらぶら眺めつつ借りる本をチョイスしていたら、思いのほかけっこうな冊数になってしまう。借りた本は:モディアノ『新婚旅行』『失われた青春時代のカフェで』(翻訳)『地平線』(翻訳)『きみがこのあたりで迷わないように』(翻訳)(日本語の新刊書籍をチェックしているときに『迷い処』の翻訳が出ることにふれて、「おれ、モディアノって読んだことないな」と思ったので)、ラカン『自己の言語:精神分析における言語の働き』(翻訳)(いわゆる「ローマ講演」の英訳。これも日本語の新刊をチェックしているときに "L'étourdit"(Autres Écrits に所収)の翻訳が出ることにふれて、「ラカンと言えば、ローマ講演の英訳、とくに訳者のワイルデンの解題には卒論を書くときにお世話になったな」となつかしくなったので)、キャスリーン・レイン『ブレイクと伝統』(先だって読んだ古井由吉と大江健三郎の対談集『文学の淵を渡る』で大江健三郎が言及しており、ちょっと気になったので)。ほかにも、『個人的な体験』や『芽むしり仔撃ち』の英訳、ぺレックの対談・講演集などが気になったけど、それらを発見したときにはすでに借りようと抱えている本がけっこうな量になっていたので、断念。学校からはバスで帰ったのだけど、道中、"PRAY TO END AN ABORTION" という看板をかかげ、こうべを垂れて祈る女の人を見た。バスから降りると、ちょうど奥さんと娘と出くわしたのでいっしょに帰宅。帰ってから、まだ娘のごはんのまで時間があったので、ベイビー・ウォーカーをたずさえ、家のまわりを散歩する。夜は、例によって例のごとく、論文書き。
日記でもつけてみようかと思う。
ここ数日、奥さんが本屋に行きたがっていたので、天気もいいことだし、本屋へ。行先の候補として、本屋自体は単店舗でそれなりにでかいけどまわりに何もないところか、本屋自体はそれほどでかくないけどそれなりにおおきめのモールに入っているので本屋のみならずたのしめるところのふたつがあがったのだけど、どうせなのでいろいろたのしめるほうに行くことにする。
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