日記 [日々]

日記でもつけてみようかと思う。

10月某日
今日は奥さんの退職日なので、娘といっしょに奥さんの職場へ。職場の人たちとひとことふたこと言葉をかわしたあと、職場近くのモールに行く。モールでは、ウォルマート、ベスト・バイなどをひやかす。ベスト・バイにはひさしぶりに行ったけど、いつのまにか Wearable Devices というコーナーができていた。そのコーナーのメインはもちろんいわゆる「スマート・ウォッチ」なのだけど、ぼくの目をひいたのはそれらではなく、頭につける「瞑想補助デバイス」のようなもの。おそらく、α波がどれだけ出ているかとかをトラッキングするのだと思うけど、「誰が買うんだろう？」とあやしい気持ちがした。ウォルマートでは季節がらハロウィーンのセクションができていたけど、例年より規模がちいさいような気がする。年末にスター・ウォーズの新作が公開されるからか、ヨーダとダース・ヴェイダーのバルーン人形がフィーチャーされていた。



夜は kindle で古井由吉と大江健三郎の対談『文学の淵を渡る』を読む。読みながら、対談中で言及されている明治・大正・昭和初期の作家の作品をあれこれダウンロード。こういうとき、kindle は読む／買うの往還がひじょうにらくちんなので、とても便利（そして、とても危険）である。けっきょく、『文学の淵を渡る』はひといきに読了。大江健三郎の作品を年代順に読みかえしたくなった。

10月某日
やや早起きして、定期健診の結果を聞きにかかりつけの病院へ。健康にいいようなことはひとつもしていないし、おまけに最近身体のあちらこちらが痛むので、「何か重篤な疾病が見つかるかもしれない」と危惧していたのだけど、とくに何の問題も見つからなかったとのこと。一安心ではあるけれど、身体のあちこちに微小ながたがきていることは確実と思われるので、できるだけ健康的な生活（いくばくかの運動とじゅうぶんな睡眠）を心がけようと思う。病院の帰りに、近くの公園で奥さんと子どもと待ち合わせ。公園でひとしきり遊んだあと、近所のおもちゃ屋へベイビー・ウォーカーを買いに行く。数日前に下調べは済ませてあったので、店に入るなりベイビー・ウォーカーの箱をつかみレジに持っていくと、店のおじさんに "Wow, that's fast" と言われる。家に帰ってからさっそく娘にベイビー・ウォーカーを試してもらうと、おおよろこびでキッチンを行ったり来たりしていた。夕飯は、奥さんの退職を記念して、ロースト・ビーフと赤ワインと洒落こむ。



10月某日
先日買ったベイビー・ウォーカーをたずさえて、近所のファーマーズ・マーケットへ。家からファーマーズ・マーケットが開かれているコミュニティ・センターまでの道のりはほぼ一直線なので、方向転換なしにベイビー・ウォーカーを押せて、娘もご満悦。



ファーマーズ・マーケットでは、フルーツと、東欧系の出店でロール・キャベツとマッシュルーム・クリーム・ヌードルを夕飯用に買う。夜は、研究助手の仕事としてやっているカルナップ英訳著作集の編集作業の管理を Git でやることにしたらしいので、そのセット・アップ。レポジトリのあるカーネギー・メロン大学哲学科のサーバーに ssh でログインしてあれこれ作業をしていると、不意に "hayashi" というディレクトリがあることに気づく。「へえ、CMU の哲学科に hayashi って人がいるんだ」といっしゅん思ったけど、何のことはない、それは以前ぼくのために作られたものだった。Git のセット・アップ後は、論文書き。論文のある章に不備を発見したので、ここ数日それをどうにかしようとしているのだけど、なかなかうまい具合に収まりがつかず、時間だけが無為に流れていく。気分転換に Paolo Aluffi の Algebra: Chapter 0 をぱらぱらしつつ就寝。