日記 [日々]

10月11日
夕食後、明日の感謝祭に向けて、七面鳥の準備。ただ、「準備」といってもそれほど特別なことをするわけではなく、半解凍の状態になっている七面鳥を寸胴鍋に入れ、そこにベイ・リーフ、レモン、そして塩を投入し、七面鳥がひたるぐらいに水を注げばおしまい。



ほんとうは、足もすっかりひたるぐらいがいいのだけど、うちにある寸胴鍋はこれが最大なので、まあしようがない。（これでも、いちばん小ぶりのやつを見つくろって買ったらしいのだけど、それでもやっぱりでかい。娘と七面鳥をならべて写真を撮ったら、よゆうで娘の胴体部ぐらいの大きさがあった）

10月12日
今日は感謝祭。15時ぐらいから仕込みをはじめる。まず、寸胴鍋から七面鳥を取り出し、流水でよく洗い（このとき、空洞の胴体部に入っている首、心臓、砂肝、レバーを取り出す。これらは通常、胴体部に詰めるスタッフィングをつ作るのに使う。うちは、スタッフィングに使うのは、首だけ。心臓、砂肝、そしてレバーは、ねぎとざっと炒めて、それで一杯やりながら焼き上がりを待つ）、しかるのちペーパー・タオルでよく拭いて水気を取る。全体にまんべんなく塩コショウをして、皮と肉のあいだにバターを入れこむ。最後に、レモンをふりかけ、胴体部にスタッフィングを入れたら、あとは焼くだけ。



七面鳥は、食べきれずに感謝祭後数日もてあますという家が多いようだけど、うちは感謝祭の次の日の夜にはよゆうでなくなる。脂の乗った部分はおいしいことはいうまでもなく（七面鳥のそういう部分を "dark meat" というのだけど、アメリカの大学で寮住まいをしていたとき、学食の感謝祭特別メニューの七面鳥ではかならずこの dark meat を所望していた）、日本人にはとくに不人気と思われる胸肉の部分も、たっぷりのクランベリー・ソースといっしょに食べるとすてきにうまい。

食後、やるせないほど眠くなってきたので、娘が寝るときにいっしょに寝てしまう。

10月13日
昨日は早寝したので、夜中の3時ぐらいに起床。シャワーを浴びてから、とちゅう小休止をいくつかはさんで、昼すぎまで論文書き。昼ごはん時、奥さんにワインをすすめられたので飲む。こんな真昼間から酒をかっくらっても許されるような気がするのは、やはり感謝祭だからだろうか。昼食後もそれほど眠くならなかったので、ワインをあおりつつ、執筆続行。夕方すぎからさすがに頭が働かなくなってきたので、執筆はやめて資料を読むことにする。資料読みのとちゅう、オッカムの「神の知識に限界はあるか」という議論に出くわし、思わずそこに寄り道しそうになるも、もっか取り組んでいることにあまりにも関係がないので、ぐっと涙をこらえてスルー。けっきょく、夜中の3時ぐらいまで資料を読んでいた。