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前回の末尾で言ったように、『プリンキピア・マテマティカ』序論において、「記号」の表現力にともなう「分かりにくさ」を少しでも減ずるための努力がなされる。今回から数回にわたって、そうした「努力」を少しずつ見ていこう。

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ばりばり読みたいのはやまやまなれど、進行がタイトすぎてなかなか思うようにいきません。誰か、ぼくのかわりに読んでくれてもいいですよ?

資料読みおよび原稿書きがやや逼迫した状況になってきたので、とてもではないですがまともに『プリンキピア』を読み、そしてそれについて何か書くというのは叶わないので、「なにゆえにこのような『過去の遺物』を読み、そしてそれについて書くのか」ということについて、少しばかり。

記号というのは大ざっぱに言って、2つの方向の役割を果たす。

ラッセルとホワイトヘッドは『プリンキピア』第1版序論において、そこで数理論理学が果たすべき役割および満たすべき要件をつぎの3つにまとめている。

そんなのは最初から分かっていたことだろう、と言われそうだが、われながらバカなことを始めてしまったものだ、とあらためて思う。おまけに、「(できるだけ)毎日『プリンキピア・マテマティカ』(以後『プリンキピア』と略記する)に目を通すようにする」という、これまたバカなルールまで設定し、あまつさえそれを公言までしているのだから始末に負えない。表向きには何も言わずに、たまに「いや、じつは」みたいな感じでちょぼちょぼと進捗状況を報告するにとどめておけばいよかったものを、そんな公言をしてしまったら、さすがにすぐすぐには「やっぱ忙しいし、やめ!」とは言えないではないか。

というわけで、ほとんど訳の分からぬ意地と、誰に言われたわけでもなく自然発生的に生じた義務より、まだほとんど(というか、実質は「まったく」)読んでいないにもかかわらず、『プリンキピア』について、とりあえず前提知識のようなことと、序文を読んで感じた、まさしく「感想文」を以下に書く。

昨日、「マイナスかけるマイナスがプラスである」ことを示すため(のひとつの例として)(-1)x(-1)=1であることを証明しながら、当然のようにPrincipia Mathematica における「1+1=2であることの証明」について考えていた。そんなわけで、死ぬまでにいつかはやろうと思っていた「プリンキピア・マテマティカ読書計画」を、ここに発動させる。

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