忍者ブログ

ラッセルとホワイトヘッドは『プリンキピア』第1版序論において、そこで数理論理学が果たすべき役割および満たすべき要件をつぎの3つにまとめている。

  1. そこで用いられる概念、および証明プロセスは、あたうかぎり細かく分析できること。さらには、そういう概念およびプロセスは、あたうかぎり少数の「原始概念」および「原始プロセス」に還元できること。
  2. 数学の諸命題を正確に表現できること。そして、そういう正確さと同時に、簡潔さと分かりやすさという要件も満たすこと。
  3. そのシステムは、カントールおよびフレーゲのシステムにおいて現れるようなパラドクスをうまく処理できること。具体的には、型の理論の導入により、そうしたパラドクスの回避、およびその原因の解明をなしとげること。

つまり、上記3点をまとめると、できるだけ少ない概念とプロセスを以て、パラドクスを回避しつつ、数学の諸命題を正確に、簡潔に、そして分かりやすく表現できることが数理論理学に求められる。そして、そうした「道具」を用いることで、「数学の素」を明らかにし、さらには、それまでの数学体系においては漠とした存在諒解しか持たなかった「無限」などの概念を、確固とした基礎の上に築く、というのが『プリンキピア』のobjectiveということになる。

それでは次回より、いよいよ「あんこ」の部分に入っていくことにしよう。

PR
この記事にコメントする
お名前
メールアドレス
URL
コメント
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2017/04 05
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 18 19 20 22
23 24 25 26 27 28 29
30
最新コメント
最新トラックバック
メール
ブログ作成者(はやし)に直接訴えたいことがある、という場合は、下のアドレスにメールをどうぞ。

thayashi#ucalgary.ca
(#を@に置換してください)

ブログ内検索
Google
WWW を検索 このブログ内を検索

はやしのブログ内で紹介された
 書籍の検索はこちら
 音盤の検索はこちら
ランダムおすすめ
(忍者ブログに引越してから、うまくうごかなくなってしまいました。いつか、直します)
Randombook
このブログで紹介したことのある本をランダム表示。
Randomusic
このブログで紹介したことのある音をランダム表示。
自分がらみのリンク
はやしのブログ書籍一覧
このブログで言及された書籍の一覧。
はやしのブログ音盤一覧
このブログで言及された音盤の一覧。
最近のおすすめ本
最近のおすすめ音

Copyright © [ はやしのブログ ]
No right reserved except those which belong to someone else.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート and ブログアクセスアップ
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]