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朝起きると雨が降っている。
雨の日というのは、何だかわるくないものだ。ざあざあ降りなのもそれはそれで風情だし、今日みたいにうす曇りのなか、しとしと降りそそぐというのも、またよし。こういう日は、部屋をあたたくして、何かゆったりとした音楽を聴こう。さしでがましくなく、でも、しっかりと耳に残り、誰かと顔を見あわせて思わず「いいね」と言ってしまうような音楽。たとえば、ネイサン・ミシェルのThe Beast なんか、どうだろう?
ヘンリーカウ風のアンサンブルにのって、ロバート・ワイアットのようなやさしいヴォーカルがスピーカから流れてくる。つまり、カンタベリー直系。でも、もろなそれ(たとえば、たったいま名前を挙げたヘンリーカウやロバート・ワイアットの諸作)より、数段聴きやすい。これは、たぶん、ちゃんと聴くとかなり複雑なアンサンブルを、耳なじみのいい歌メロと、包みこむような電子音でトリートメントしているからだろう。ちょっとだけ、ハイラマズ、という名前も思いうかんだりする。
このアルバムがSonig/Ski-ppという、ちょっと「変態エレクトロ」がかったレーベルから出ていることに驚く人もいるかもしれない。しかも、前作まではTigerbeat6からのリリースだ。たしかに、ネイサン・ミシェルのこれまでの作品では、そういうレーベル「らしさ」も随所に聴かれたりもする。でも、そうした「らしさ」の部分は、何か取って付けたような感じでもあり、今作の「らしくなさ」にくらべると、だいぶ聴き劣りする。
こういう作品というのは、ともすればその「らしくなさ」ゆえに、レーベル聴きをしているようなカタログリスナーにとってはちょっと肩すかしなのかもしれない。逆に、レーベル聴きなどしないような、つまり、日常においてごく普通に音楽を聴いているようなリスナーには、あまり知られることがなかったりする。言うまでもなく、どちらの場合ももったいないことだ。カタログリスナーも、そうでない人も、どちらもひとしく楽しめるような音楽なのだから。
で、昨日「NURSE WITH WOUND」のCDが到着したです。
何回も聴いていたというか、観ていた。外の雨音のほうが、人工的な音に聞こえたという不思議な体験……。又、感想書くね。
で、NWW、シータさんが買ったやつは彼の作品のなかでも抽象度の高い方のものだと思うんだけど、それでもやっぱり聴覚のみならず視覚をも刺戟する、というか、「その音が鳴っている環境」というもうちと大きいものを提示するものだよね。だから、あくまでその音が鳴っているその場は、その音がある環境こそが「リアル」なのであって……というと言い過ぎか。でも、このNWWに限らず、「虚構の方がリアル」ということがある、については、別途稿を改めて考えてみたいことではあるな。
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