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「ジャガー」というミュージシャンを知っているだろうか?
東京ローカルなのかどうなのか、よく分からないが、おれが中学生ぐらいのとき、「ぴっかぴか音楽館」という、3ch(NHK教育)で言えば「みんなのうた」のようなものをテレビ朝日で放映していた。この番組自体、全体的に微妙なテイストを醸していたのだが、その中にあってもひときわ異質な雰囲気を漂わせていたのが「ジャガー」だった。
「はーい、ジャガーでーす」という、何とも言えないイントネーションで自己紹介し、常人には窺い知れないタイミングで「わーお!」というへんてこりんなシャウトをかます。そして、ルックスはKISSか聖飢魔IIかカブキロックスかという塗り物系。しかし、奏でられる音は、良い意味でなのかそうでないのか、さっぱり判断の付かない外し方。
そして、その「ジャガー」に、昨日ひょんなことから「再会」したのだ。
やや私事になるが、昨日ちょっと遠方に出掛けており、その流れで今日も予定あり、だったのでビジネスホテルに泊まったのだが、その宿泊地は千葉県に位置しており、そして、如上の「ジャガー」は千葉ローカルのテレビ局「千葉テレビ」の番組枠を自腹で買い取って、自分のプロモーションビデオ(というか、家庭用ビデオで撮ったような、謎の出来上がりのもの)を流しているのだが、ホテルのテレビで運良くその番組を目に目にすることが出来たのだ。
久方にジャガーの楽曲に対峙した感想は、と言うと、相変わらずの「ジャガー節」で、ムード歌謡のようなバックに、「唐突」とも言えるような雄叫びが被さるものだった。そのエコーの深い混沌具合は一瞬「裸のラリーズ」を髣髴とさせるが、つまるところ、ジャーマンロックである。具体的に言うと、アモンデュールII。ただバックトラックはアシッド系ポンチャックに近い。
そんなわけで、不覚にも「悪くない」というか、「これはクセになりそうだ」と思ってしまったので、ジャガーのニューアルバムTime Machine は買ってしまうかもしれない……。
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