穴丸メモ [雑]

アナリティカル・マルクシズムについての、ひたすら自分だけのためのお勉強メモ。今回は、代表的なアナリティカル・マルクシストたちと、その著作の紹介その1。

「少なくとも『マルクス経済学者』を名乗る人は、置塩・森嶋・スティードマン・塩沢・ローマーぐらいは最低読んどいてもらいたい」……これは、当ブログ（の主にコメント欄）でもたびたび話題に上る、ある「経済学者」のある著作に納められている鼎談からの一節だが、ここで名前が挙げられてる人たちは、実はみな「アナリティカル・マルクシスト」に分類される（あ、でも、塩沢さんは微妙かも）。さらに、ここにコーエンとエルスターとライトという三つの名前を付け加えれば、主要どころは押さえた、と言えるのではないだろうか。

今日はそのうち、ローマー・コーエン・エルスターの著作を、おれが「読んでみたいなあ」と思うもの中心にまとめてみる。

• ジョン・ローマー
  なぜだかおれの中では、「代表的アナリティカル・マルクシスト」と言えば、このジョン・ローマーの名前がぱっと出てきてしまう（それは多分、この間紹介したAnalytical Marxism という、おれが初めて触れたアナリティカル・マルクシズムがらみの本の編者がこのローマーだったからだろう）。その著書に『マルクス経済理論の分析的基礎』、『搾取と階級の一般理論』などがある。邦訳には『これからの社会主義』というものがある。

• G.A.コーエン
  ローマーに「アナリティカル・マルクシズムの端緒」と呼ばれたうちの一人。著作では『カール・マルクスの歴史論』、『自己所有、自由、そして平等』なんかを読みたい。邦訳は何もないのかな？

• ジョン・エルスター
  も一人、ローマーに「端緒」と呼ばれた人。著作は『論理と社会』（古書価べらぼう過ぎ）、『マルクスを理解する』など。『マルクス入門』なんかも読みたい。邦訳では、あんまりアナリティカル・マルクシズムは前面に出ていなさそうな『社会科学の道具箱』というのがある（でも副題で「合理的選択理論入門」を謳っているのか……こりゃ立ち読みででもチェックを入れておかねばな）。

今日は眠いんでこんなところで。