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買った。
で、まず思ったのが、「道の手帖、って何だよ」ということなのだが……それは措いておいて、この本、副題に「没後10年、入門のために」とはあるけど、これ、はっきり言って羊頭狗肉、というか、これからドゥルーズを読んでみようという人にとって用をなしそうな記事はほとんどない。
じゃあ、誰をターゲットにしているか、というと、まず第一には、ドゥルーズそのものを読むのはタルいんで、これでも読んでお茶を濁しておこう、という読者層。第二には、ドゥルーズそのものもそこそこ読んだことがあって、どれ他の人はどんな風に読んでますかな?という、物見遊山めいた読者層。大体こんなもんなんじゃないか、と思う(そして、圧倒的に前者の層のほうが厚いだろうな、とも)。
で、おれはまだ、酒井隆史、萱野稔人、松本潤一郎という三人の鼎談しか読んでいないんだけど、読みながら、色んなことを考えさせられもし、当たり前のことながら、改めてドゥルーズそのもののテクストに帰って、ここで議論されていることを吟味しなおしてみたい誘惑に駆られた。
ちょっとだけ具体的に言えば、たとえば、これは前々からキチンとしたかたちでまとめなければならない、と思っている、ドゥルーズと弁証法の関わりについての、酒井隆史の「それ(ネガティヴな契機)がないダイレクトな差異というのがいまだによく分からない」という発言と、萱野稔人の「僕、逆なんですよね。……相反するものが合一するはずがないでしょ、とか……」という発言のコントラストに触れて、おれはどっちだろうなあ、どっちの言い分も分かるしなあ、と思ったり、「潜在的なものこそリアル」ってどうなのよ?と思ったり、酒井隆史って意外とネグリ/ハートに辛いんだなあ、と思ったり……。
そんな中、一番気になったのが、ドゥルーズの「コミュニケーションへの懐疑」と、そして「孤独」について。「問題なのはコミュニケーションの欠如ではなく、その過剰なのだ……」(『哲学とは何か』)。
これは、ほんと、ドゥルーズ云々は別にしても、腰を据えて考えなきゃならんなあ、と思うだけは思うのであった。
あの2件、ロバート・ジミー事件とは質が違う問題ですので安心してください。
しかし、カイシャの書類を作っていても思うのですが、他人の作った書類の誤りってのはすぐに分かるのですが、自分の作った書類の誤りってのは、なかなか気がつかない。
故に、今回のはやしさんのように、素直に指摘してくださるのは、とてもありがたいことです。
私は、アホである自覚がある分、まだ救いがあるのかもしれません。
アホでアホの自覚がないと、それはもう手がつけられないですからね。
結構会社にそういう人が多くて、毎日困り果てていました。
まあ、あと2年で辞めるとだいたい腹をくくったので(とはいえ不確定要素もありますが)、最近ちょっとは気が楽になりました。
それから、相場してアホになったというのもありますが、恐らくANKKがなくとも、アホは自然感染すると思います。
カイシャでは、アホの自覚がないアホな人が多すぎるし、その人たちとコミュニケーションを取るだけで脳みそが腐るってのは、実際僕が経験済みです。
カイシャに入った当時は、まず、そういう人が結構大量にこの世に存在することに驚愕を覚えました。
次に嫌悪感を覚え、次に、どうやったらアホの自覚のないアホとコミュニケートできるか試行錯誤しました。
実は、それで学んだことも非常に大きいですが、失ったことも非常に大きいです。
本当に、アホの自覚のないアホが感染するというのは事実で、金曜日の晩が一番アホな顔をして家に帰ってくると家内は申しておりました。
月曜日の朝が一番まともな顔つきをしているとも。
しかし、はやしさんのブログに書き込むようになったのと、カイシャを辞めると腹をくくったのが影響してか、最近はかなりその傾向が改善されたそうです。
ですから、私の場合「何の知的刺激ももたらさない人とのかかわりで」という前提がつきますが、
>「問題なのはコミュニケーションの欠如ではなく、その過剰なのだ……」
というのは、とても肯ける話であります。
で、「アホとのコミュニケート」ですけど、ま、「朱に交われば……」とも申しますし、「そんなもんかなあ」なんですが、人によって「染まりやすさ」ってのがあるかもしれませんね。可塑性が高いというか。
そういう意味では、おれけっこう「可塑性」が高いと思うんですけど……でも、どうだろ、って感じもしないでもないし。
それで、ドゥルーズの言ってる「コミュニケーション」と、そして「孤独」の問題。ここいらってけっこう、「生きること」、そして、その「生きる」なかでの「知」の役割って観点からも、すごく重要だなあ、と思ったりはしてるんですが、残念ながらすぐに『哲学とは何か』に取り組んだりはできず……。
というわけで、それは原作たそがれ清兵衛さんに一任しました! よろしく!
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