嶽本野ばら [本]

読んだ。

と言っても、立ち読みで、だが。



で、「ゴスロリ版田中康夫か」と思った。つまり、「それ風」の固有名が頻出。たとえば、ヴィヴィアンウェストウッド。たとえば、コムデギャルソン。たとえば、ケイタマルヤマ。

しかし、ヴィヴィアンやギャルソンやケイタマルヤマは、果たして「ゴスロリ」なのか？　ゴスといえばやっぱりアリスアウアアではないのか？……って、これはあまりにもステロタイプというか、「あれ」な見方か……でも、だって。……ま、おれが立ち読みしたのはデビュー作『ミシン』であったので、まだゴスロリ路線ではなかったのかも知れないが……（ちなみに、おれは『ロリヰタ』か『下妻物語』が読みたかったのだ……）。

確かに、ヴィヴィアンのハンカチはかわいい。というか、おれのヴィヴィアンのかわいいハンカチはどこに行ってしまったのだ？

……いや、そんなおれのヴィヴィアンのかわいいハンカチがどこに行ったかなどということはどうでもいい。要は、ギャルソンはもっと普通に着られる服をリリースしてもいいのではないか？ということが問題なのだ。とはいえ、最近実際に店に行ったりは全然していないので、もしかするとヨユーで着られるような服が大半なのかもしれない……。

でも、ここのところのギャルソンのイメージと言うと、たとえばマースカニングハムダンスカンパニーの「シナリオ」に提供した、「着心地はいいが居心地は悪い」と言われるあの瘤付きの服しか思い浮かばない……。

って、「シナリオ」の日本公演はもう7年前か……「ここのところ」という形容が冠されるイメージを形成するには、ちょっと前の話過ぎるな……それにしても、あのときの音楽を担当した面子はすごかった。デイヴィドチュードア、小杉武久、ジムオルーク……というか、駒場はギャルソン愛好者が多い（って、今はどうだか知らないが……）。



とにかく、おれが言いたいのは、服は女物の方が断然かわいくていいということだ。





……つか、嶽本野ばらの話はどこに行ってしまったんだ？

ま、いいか。