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新宿と神田で色々。

  • Scott Soames, Philosophical Analysis in the Twentieth Century (2 vols.), Princeton
    前に「気になる本」として挙げていた、斯界の碩学Scott Soamesによる、全2巻約900ページにわたって繰り広げられる「分析哲学大河入門書」。「分析の夜明け」と題された第1巻では、ムーア、ラッセル、ウィトゲンシュタイン(『論理哲学論考』)、論理実証主義(エイヤー、ストローソンなど)、前期クワインが取り上げられ、「意味の時代」と題された第2巻では、ウィトゲンシュタイン(『探求』)、日常言語学派(ライル、ストローソン、ヘア、マルコム、オースティン)、グライス、円熟期クワイン(『言葉と対象』期)、ディヴィドソン、そして締めにクリプキ、という感じで、人選に関して細かいことを言い出せばキリがないだろうけど(おれの場合、「デイヴィド・ルイスはどうした!」って思った)、"introductory overview"としては、まず妥当な線なんじゃないでしょうか。当分こいつを耽読する日が続きそうです。

  • Maurice De Wulf, Scholastic Philosophy, Dover
    時代は今「スコラ」ですよ。いや、ほんと。「煩瑣哲学」とか「蔑称」として呼ばれちゃってたりもするけど、煩瑣、サイコーではないですの。って、与太はともかく、今日びスコラ哲学のことをあからさまに蔑む人なんていないとは思いますが、おれにとってスコラ、というか、中世哲学の重要性というものが日増しに強まっている観があります。これを済ませたら、リベラのやつとか、そして「読むよりも枕に最適」という感じのケンブリッジ本に手を出そうかなあ、なんて。にしてもこの本のアマゾンの値付け、ほんとか?

  • Barbara H. Partee (Ed.), Montague Grammar, Academic Press
    その筋では今モンタギュー文法(あるいは意味論)ってのは、どういう仕儀になってるんでしょ? で、帰りの電車の中でデイヴィド・ルイスの「一般意味論」をぱらぱら読んでたんだけど……おれ文脈自由文法とか忘れてるわ。情けない。一から出直します。

  • Pierre Bourdieu et Jean-Claude Passeron, Les Heritiers, Minuit
    邦訳『遺産相続者たち』。アマゾンの紹介をそのまま引くと「出身階層による高等教育レベルでの不平等の要因を、家庭の文化的「遺産」の相続という観点から説明したブルデュー社会学の原点。大学における形式的平等と実質的不平等の謎を科学的に解明する文化的再生産論の古典的名著」だそうです。ブルデューはいつでも堅実で実直なんで好感が持てる。『ディスタンクシオン』への前哨戦。

全部で5冊か。「色々」っつっても大したことなかったな。

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