2014年音盤ベスト（ブラック・メタル編） [音]

2015年もなかばをゆうに半分以上過ぎてからの2014年の音盤ベストです。

まずは、ブラック・メタル編から。

Cold Crypt Utter Contempt for Life

基調はブラック・メタルながらも、ひじょうにバラエティに富んだ一作。Bandcamp で全曲試聴可。

Antekhrist Légions Anticatholiques

ギター・パートまでふくめておそらく全編打ちこみによるインスト・ブラック・メタル。アンダーグラウンドなローファイ・テクノとしても聴ける、ような気もする。

Seke Nipahem Solitude in a Snowy Grave

ぼくのなかでは「これぞブラック・メタル！」という音像。突出したところはないけど、安心して聴けます。Bandcamp で全曲試聴可。

N.K.V.D. Hakmarrja

曲調じたい、どちらかというとドゥームっぽい感じはすれど、全編に漂う雰囲気はまぎれもなくブラック・メタルのそれ。Bandcamp で全曲試聴可。

Jute Gyte Ressentiment

演奏能力も録音もハイ・クオリティなので、ブラック・メタルとしてはちょっと物足りないけど、「微分音メタル」とでも称せられるその響きは、じゅんすいに音楽としておもしろい。おすすめ。Bandcamp で全曲試聴可。

Sekte Doodsrituelen

ぬめっとした曲調に、盲腸が破裂してのたうちまわるようなボーカルが重なる。Bandcamp で全曲試聴可。

Rotting Sky Sedation

「臭メタル可したブラック・メタル、ノイズ風味あり」という、ありそうでなかったもの。ギターだけに注意して聴いていると、ちょっと YBO² が思い出されたりもする。

Goyim Abhor

これは、「ノイズ風味あり」どころか、端的に「ノイズ」と言ってもいいような楽曲がふくまれている。いずれにせよ、とてもかっこいい。同じく2014年に出た Mock Ritual も、このアルバムよりはノイズ要素は弱めだけど、やはりかっこいい。

Endon Mama

Endon はこれまで「グラインド・コアのバンド」という意識があり、聴いてこなかったのだけど、たまたま耳にしたこれは、そういうジャンルの別などどうでもよくなるぐらいよいアルバムだった。ただ、「そういうジャンルの別などどうでもよくなる」とはいえ、ボーカルののたうちまわり具合で、ぼくのなかでこれは劃然と「ブラック・メタル」に区分されている。

Skáphe Skáphe

これはなるほど、一聴「うん、ブラック・メタルだね」という感じなのだけど、聴いているうちに「どこかまちがったポジパン」というふうにも聞こえてきて、ポジパン好きなぼくとしてはそういうところも気に入った。


サンプラーとして、上の各アルバムから一曲づつ選んだミックスを 8tracks に上げておきました。おたのしみください。