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あれは大学院受験に際してだったろうか、学校に提出する書類の一つに「健康診断書」があり、普通は学内で年1回行われる健康診断を受けていればそのようなものは別途用意する必要はないのだが、ぼくがそんなメンドクサそうなものを受診しているはずもなく、自分で健康診断書を用意せざるを得ない羽目になった。

で、近所の町医者に健康診断を受けに行った。

身長・体重測定、血圧、視力、心電図と、恙無くことは運んでいき、そして、採血をする段になった。

アルコールがひじの裏に塗られ、その蒸発とともに熱が奪われ、ひやっとした感触が訪れる。

ぼくはこれが好きだ。匂いもいい。

そして、注射針が血管に刺され、血を吸い上げていく。

ぼくは吸い上げられる血を凝視していた。思ったよりどす黒い血。思ったより大量に採られる血。

ふと、途方もない不快感がぼくを襲った。

吸い上げられる血とともに、全てを奪われるのではないか? あの採血されたどす黒い血は、ぼくに他ならないのではないか?

遠くなる意識の中、というより、どす黒い血の中に泥み、沈みこみながら、何かを問いかける看護婦さんの声を聞いた。

そして暗転。

気付いたのは30分後、医師の呼びかける声を聞いてのことだった。

ぼくはベッドに横たわり、その枕元に医師がウーロン茶の入った紙コップを持って立っていた。

渡されたウーロン茶を一息に飲み干し、ぼくは還ってきた。



って、今日歯を抜いたんだけどさ、何だか血が止まんなくってね、で、とりあえず早々に寝て、起きたら血ぃ止まってるよなあ、と儚い期待を抱いてたんだけど、さっき小便に起きて、ついでに「ぐじゅぐじゅぺっ」をしたら、相当の出血が確認され、そして喉の奥が何だか鉄臭い……。

てなわけで、Boing Boing、今からやります。

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いやあ、よくわかる。
僕も二十歳の献血っていうやつをやった時に、同じ経験をした。
僕の場合は200ccきっかり、もらったオレンジジュースを飲み干した後、ソファに倒れ込んだ。
意識を失うっていう初めての体験。
自分の血を見るっていうのはヤナもんだな、うん。
宮本浩樹 2005/03/05(Sat)22:50:00 編集
あー、献血ってしたことないなあ。ていうか、是非遠慮したものの一つ。

おれ貧血で意識が「ふっ」と飛ぶことはあるんだけど、このときほど綺麗に「落ちた」ことって、空前で、とりあえず絶後だなあ。

つことで、お互い気をつけましょう(って、何を?)。
はやし 2005/03/06(Sun)01:09:00 編集
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