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けっこうよく見るテレビチャンネルにAnimal Planetというのがあって、そのチャンネルでGrizzly Man Diariesというドキュメンタリ番組の宣伝をやっていた。
その宣伝をさいしょに見たときは、「人と動物(この場合、クマ)とのあたたかい交流を描いた番組なんだな」と思っていたのだけど、何度かその宣伝を見るうちに、どうも寂寞感の度合いがつよすぎるような気がしてきた。そういう目で見返すと、宣伝中に出てくるテロップの"He gave his life to tell"というのの過去形がみょうに引っかかってもくる。そこで、お決まりどおり検索をかけてみると、この番組の「主役」であるTimothy Treadwellという人は、彼の愛するクマに殺され、あまつさえ食べられてしまった、ということが判明した。
けっきょく宣伝のみならず本編も見たのだけど、やはり、と言うか何と言うか、たんなる「人と動物のあたたかい交流を描いた」というにとどまらぬ「へヴィーさ」を湛えたものだった。たとえば・・・・・・と語りだすとキリがないので、誤解されることを承知のうえ言い切ってしまうと、そこには、「剥き出しの野生」とでもいったものが、「テレビ番組」という宿命的に作られてあるしかない画面のはしばしから滲んでいるのだ(もっとも、こうした感慨は「クマ好きな人がけっきょくクマに食われて死んでしまった」というこちらの前提知識に拠っているところが大きいことは、否定できないが)。
そういう「剥き出しの野生」を見せつけられると、「文明/野生」という二項対立をこえて、「人間/動物」という(その存立基盤がきわめてアヤシゲな)区分について考えさせられる。
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