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「ごくたまに」というよりはややひんぱんに、おれが何を勉強してきたかとか、いま何を研究しているのかとかを気にしてくださる方がいたりするので、幼少期からいまに至るまでのintellectual biographyとでもいったものを、ごくかんたんに、つれづれなるまま書いてみようと思う。

これは以前、自分にとっての「とりあえずのべスト」を挙げたときにも書いたことだが(そして、この「とりあえずのベスト」は、大学入学以前までのいわゆる「知的遍歴」の一端を示すものになっているので、以下に書くことはかなりの部分くだんのエントリと重複することになると思うが、そこはご寛恕ねがいたい)、自分のintellectualな位相での方向をある程度定めたと思えるのは、幼稚園ぐらいのときに買ってもらった少年少女向けの20巻組ほどの百科事典である。この百科事典の、とくに自然科学の巻を、飽きもせず繰りかえし読みかえしていたのを覚えている。そして、こうした初発の出会いが、後年の辞書事典類への偏愛につながることになる。

幼稚園から小学校にかけて、本らしい本はほとんど読まなかった(が、識字したのはけっこうはやく、幼稚園ぐらいのときにはふつうに新聞を読んでいたような覚えがある)。例外的に読んだのは、「小学館入門百科シリーズ」などのやはり「事典」と言ってもいいようなものだけで、とくに水木しげるの『悪魔くん 悪魔なんでも入門』(タイトルの記憶はあいまい)は耽読し、そこに載っていた悪魔の召還術を「ほんとに出てきたらどうしよ」とじゃっかんどきどきしながら実践したものだった(後日こうした嗜好が、高校から大学にかけてクロウリーやら黄金の夜明け魔術団やらの「魔術書」を蒐集することにつながる)。

これはいまに至るまでもそうなのだが、いわゆる「物語」がぜんぜんだめだった。だから、少年少女がきまって読むような「名作もの」は、ほとんど何も読んでいない。ただ、小学校の中学年ぐらいに、何がきっかけでか「SF」なるものが存在することを知り、そして、それら諸作を、「物語」などほとんど気にせずに、そこに描かれるガジェット類や奇想天外な細部に浸りながら、ちょうど「百科」を読むように読んだ。そういう流れで、小学校の高学年ほどに『ニューロマンサー』に出会い、その「薄曇りのなか、雨が降りしきる」とでも言うような「暗さ」に惹かれるようになる(同時期に、いまから思えば「一生を決した」と言ってもいいようなスマリヤンの『パズルランドのアリス』にも出会うのだが、これは上述の「とりあえずのベスト」にも挙げたことだし、その顛末は省略する)。

あと、忘れてはならないのが、たしか小学校の2年生のときに、親にねだってPC-6001を買ってもらったことだ。この、CPUクロック周波数が4MHz、メモリが最大でも32KBという、いまからすればとんでもないスペック(記憶媒体はカセットテープだった)のマシーンで、自分でプログラムを書いてたのしんでいたことは、いろんな意味でかくじつにいまのおれを形成している(ちょっと斜からの影響ということで言えば、コンピュータ熱が昂じてApple IIeが欲しくて欲しくてたまらなくなり、いろいろと情報収集をしているうちに、英語がそれなりに読めるようになっていた、というのがでかい気がする。ちなみに、Apple IIeはけっきょく買ってもらえなかった)。

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