新譜聴き [音]

基本的にアナクロ（かつアナログ）な聴音生活を送っているわたくしめが、「もっと新しいもんも聴かなきゃ！」と額に汗しながら（？）聴いた比較的新しめの音盤たちのなかからそれなりによかったものを中心にピックアップ。

Blaze Mountain Recordings Islaja (Ecstatic Peace, 2007) 70/100

しょっぱなから新譜でもなんでもないですが、こちらで「おすすめ」として掲げていたイスラヤの、2006年にツアー会場でのみ売られていたCDRがエクスタティックピースから去年再発されたものをやっと聴いたので。で、おすすめしていたPalaa Aurikoon と比べると、どうしてもこれぐらいの点数になってしまうのではないかと。

Pictures of a Changing World The Photographic (Galaxia, 2008) 64/100

どんな音かと言うと……「哀愁を帯びたインスト・ポストロック」という記述から思いうかべられる音、ほとんどそのまんま、です。だから、とくにおどろきも何もなく、好きな人にとっては外しのないものだと思いますが、しょうじきやはり物足りないというか、もうひとひねり欲しいところ、ですね。

We Can't We Be Like Us Bruno Pronsato (Hello? Repeat, 2008) 82/100

12インチヴァイナルOpen Your Eyes などで一部のクリックハウス好きにはおなじみのブルーノプロンサートのフル。上記Open Your Eyes とか、We Were とかでは、ヴォイスサンプルの使い方がじゃっかん甘いな、と思っていたのですが、このアルバムではばっちりです。聴く人が聴いたら、あまりに淡々とした進行で、「使う」にしても「聴く」にしてもなかなかむずかしいところでしょうが、好きものにはたまらない逸品になっているのではなかろうかと。

Restless Matthias Tanzmann (Moon Harbour Recordings, 2008) 85/100

もいっちょクリックもん。こりゃもう「カデンツァの音」とでも言っておけば、それで済む話ではないかと。しっかし、アマゾンの「商品紹介」の文言に「テンションと色気と男気が渾然一体となった世界」ってあったんだけど、てきとうだなあ。

Occasion The Goslings (Not Not Fun Records, 2008) 80/100

おれのなかでは「珠玉の1枚」となっているGrandeur of Hair のゴスリングス新作。で、この新作もかなりいいんですが、やっぱりGrandeur... に比べると、ややひけをとることは否めません。

J² Jarboe and Justin K. Broadrick (The End, 2008) 74/100

スワンズのジャーボーと、イェスのジャスティンによるコラボ作。ジャーボーとジャスティンはイェスのこれですでに共演はしているわけですが、今回はイェスのやつで聴かれたやつよりもうちとアブストラクト（つまり、じゃっかんおっかなめ）、すなわちポップ度低め。どうせだったら、もっとイェス要素炸裂のほうがうれしかったやも。

Smile BORIS (DIW, 2008) 87/100

いやあ、何と言っても1曲目、でしょ。これはずるい。やられた。PYGのカヴァーも、くやしいけど、しみる。しょうじき、大文字のボリスはちょっと苦手だったんですが、ここへきて一気に取りもどし。大文字の過去作もちゃんと聴きかえそう。