俗に「メタル」と呼ばれることもあるかもしれない音楽たち [音]

最近、直球で「メタル」と呼ぶにはちょっとはばかられるかもしれないけど、でも、ごく粗い分類法で言えば「ま、メタルだろ」という音楽をいくつか聴いたので、そのメモ。

The Atrocity Exhibition Exodus (Nuclear Blast, 2007)

とりあえず、ここで紹介するアイテムのうち、もっともふつうの意味で「メタル」と呼ぶにふさわしいエクソダスから。エクソダスは、Bonded by Blood （ジャケはもとのやつのほうがいい感じに安っぽくてやはりいいですね。こういうジャケを、たとえば西新宿あたりのレコ屋で見かけたりすると、何とも禍々しい感じがしてたまりません）とかPleasures of the Flesh とか、ベイエリアスラッシュ特有のザクザクしたギターの音がけっこう好きで昔はよく聴いたものですが（いや、でも、Pleasures は1曲目の"Deranged"を聴いたらそれで止めてた、かも。新ヴォーカルのサウザが、何ともリズム感がわるくておれにはちょっとキツかった）、いまあらためてニューアルバムを聴いても、何とも思わんですねえ。やっぱりちょっときれいすぎる、というか。

Sorrow Galaxies Mütiilation (2007)

んーこれはけっこう期待してたんだけどなあ。音もきれいになっちゃってるし、ヴォーカルのぶち切れ具合もイマイチだし、あまりよくなかった。やっぱりMütiilationはRemains of a Ruined, Dead, Cursed Soul で決まり、かも。

Ghostwoodlands Striborg (Displeased, 2007)

上記Mütiilationの新作ではずされたんで、その仇討ちとしてStriborgの新作を（矢つぎばやに、今月初頭にも新しいのを出しているみたいですが、こちらは未聴）。こちらはあいかわらず、まったくローのない録音にスタスタしたドラムと、期待どおりです。ヴォーカルもいつもながらリヴァーブとエコーにまみれて何が何だかよく分からなくなってしまっているのも高ポイント。

（じゃっかんグロジャケなんで掲載自粛）

Inhuman Grotesqueries Malignancy (Willow Tip, 2007)

いやあ、これは見っけものです。ジャンル的には、いわゆる「テクニカルデス」とでも言うのだろうけど、メシュガーにも通ずるソリッドで複雑なリフワークは、世に「マスロック」と呼ばれている連中のやってることが「りんごが１こと　みかんが３つで　くだものはぜんぶでいくつありますか？」程度の算術に見えてくるほど。過去作もぜひ聴いてみたい。おすすめ。