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じっさいにどれだけの人が表題に挙げたこの組み合わせを同時に聴いているのかよく分からないけど、少なくともこの組み合わせで音源紹介をしているネット上のレコ屋さんが複数存在する以上、全然いないわけではない、と思う。

それでは、なにがゆえに人をして、この組み合わせに向かわしめるのか? まず、ノイズと現音(の一部)、というのは分かりやすい。どちらも、トラディショナルな意味での「楽音」の外に、そのマテリアルを求めるからだ。では、ブラックメタルと他の2つの関係はどうか?

これに関しては、思ったより共通項は少ない、という気がする。たしかに、今までこのブログでもネタにしてきたように(たとえばこの記事などを参照)、「ええ、これってブラックメタルなのぉ?」という音源も少なくはない。だが、そういうのはやはり「少数派」であって、言うなれば「少数派のなかの少数派」、つまりマイナー中のマイナー、なのだ。

ここで、とりあえずブラックメタルとノイズという項に限定すれば、それらはノイズと現音のあいだにあるような楽曲構造上(そこで使われているマテリアルの類似も含む)ゆえのつながりではなく、「ごくマイナーであること」ということが然らしむる「態度」のようなものを靭帯としてつながっているのではないか?

だから、ブラックメタルと現音という2項を考えると、それらのあいだに直接な関係はなく、言ってみれば、「ブラックメタル〜ノイズ」、「ノイズ〜現音」という2つの類似関係に推移律を適用した結果として、関係がイマジネールなかたちでうかびあがるのだ。

……なんてことを、ブラックメタル、ノイズ、そして現音を同時に扱うレコ屋さんで出し抜けに紹介されていたヌスラット・ファテ・アリ・ハーンを聴きながら考えたりしている。

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コメント
ヌスラットの関係性のほうが不可解です!><
長谷部 2007/05/07(Mon)11:27:00 編集
レコ屋のオーナーも美術館も同様で、何を切り取って、選択、プレゼンスするかといったキューレイションの点では納得。
Sita 2007/05/07(Mon)12:16:00 編集
ヌスラットと、この手の(とザッパクに一括りしてしまいますが)アングラ音楽ってのは、じつは昔からそれほど相性がわるいわけではないのですよ。

一例を挙げると、今はヴィジュアル系雑誌になってしまったフールズメイトがアングラ音楽誌だったころ(北村さんはもうノータッチになってはいたが、たとえば、山塚アイのピーターミッシングお宅訪問レポートなど、たのしい記事が満載だった)、けっこうヌスラットの記事は紙上で見かけたものです。
はやし 2007/05/07(Mon)20:42:00 編集
レコ屋でも美術館でも、基本は「商売」という観点があるから、そこを外れてあまりスタンドプレイはできないにしても、ちょっとはバイヤー/キュレイター側の「マーケットがどうおもうか知んないけど、これ好きなんだよねえ」という趣味趣味なところが透けて見えると、グッと距離が近づくような感じがする。ここいらの匙加減がむずかしい(あんま極私的趣味に走られても、ただ鼻白んでしまう)。
はやし 2007/05/07(Mon)20:45:00 編集
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