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最近(といってもここ数ヶ月ぐらい)に見た映画。マイルドなネタバレ(「この映画はあの映画に似ている」とかそういう記述)がありますので、ご注意を。
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映画自体は未見ではあるけれどポスターがかっこいいのでいつかは見たいと思っているものをいくつかメモ。(ポスターはいずれも、血みどろだったり裸だったり白目だったりするので、閲覧にさいしてはご注意ください。ただ、血みどろだったり裸だったり白目だったりとはいえ、どれもスタイリッシュではある(とぼくは思う)ので、あまり「うげえ」という感じではないと思いますが)

Final Girl
映画自体はあまりおもしろくないらしいんですが、ポスターがかっこいいんですべて許されるんじゃないでしょうか。まあ、ジャケ買いしたはいいけど音楽自体はあまり好みではなかったレコードみたいなもんです。

Nurse 3D
トレヴァー・ブラウンの世界観が何食わぬ顔で現出したような趣きがすてき。映画自体もおもしろそうです。

I Am a Ghost
ウィッチハウス感あふれるポスターからして期待をあおります。(このあいだ感想を書いた It Follows のポスターもウィッチハウス感あふれるよいものでした)
Me and Earl and the Dying Girl という映画を見ました。じつにビタースウィートな、よく出来た青春映画でした。

あらすじなどはいくらでも調べがつくであろうので、以下、個人的に「いいなあ」と思ったポイントをあまりネタバレにならない程度に列挙します。
  • 主人公の男の子が(ほとんど唯一と言える)彼の友人と作っている名作映画のパロディーが死ぬほどくだらなくて素晴らしい。("Eyes Wide Butt" とか "Pooping Tom" とか、ソックモンキー主演の "A Sockwork Orange" とか)
  • そんなことをやってるぐらいだからシネフィルなんだろうと思いきや、そういうわけでもなさそうで、ただ、持て余す時間を埋めるためにやっているだけというような投げやり感が漂うところもいい。
  • 主人公の男の子のお父さんがいい感じにだらしなくていい。(いちおう、「社会学の教授」というふれこみだけど、いつも家にいてぶらぶらしている)
  • それでいて、主人公の男の子の大学進学が危うくなりそうになると「世の中は大学を中心に回ってるわけじゃないんだぞ!」と男の子をかばう気骨もある。(と同時に、「大学教授のお前がそれを言うか」感も漂う)
  • 白血病の女の子の家をはじめて訪ねたとき、女の子のお母さんに「あなた、控えめね」と言われ「ええ、まあ modest mouse ですから」とびみょうな小ネタで返すもとうぜん通じず、「あら、なにそれ?」と聞かれて「えーと、バンドの名前で……」とびみょうな空気を漂わせるところもいい。
  • 全編を通じてイーノが使われており、イーノのリリカルなところがうまいぐあいにはまっていた。(とくに、白血病の女の子に、彼女のために主人公の男の子が作った映画を上映するときに流れる "The Big Ship" は、そのシチュエーションもあいまって、おおくの人の涙腺を爆発させたことと思われる)
いまのところ日本での公開予定はないようですが、サンダンスでグランプリと観客賞を両方獲っているので、いずれは公開されるのではないでしょうか。
Bang Bang You're Dead
これは、誰だって見る前は『エレファント』みたいな映画だと予想して見ると思うんですが、そういう予想はもののみごとに裏切られました。もちろん、『エレファント』に通ずる部分はかなりあるんですが、見終えたあとの感触はまったくの別もの。(いろいろな意味で)ちょっと安っぽくはあるものの、いい映画でした。

It Follows
エルム街の悪夢』+『ハロウィーン』みたいな紹介がされていたら、まあホラーだと思うじゃないですか。それが、ぜんぜんちがって、「もどかしい青春映画」って感じでした。映像も、「この監督、映画が好きなんだろうなあ」ということがはしばしから伝わってきて、そこも好印象です。
最近、というか、ここ数ヶ月に見たモキュメンタリー映画。
マッドマックス 怒りのデス・ロード』を見ました。

この映画にかんして、「フェミニズムがどーたらこーたら」というコメントをいくつか見かけたので、見るのをやや躊躇していたのですが(フェミニズムそのものにとくに思うところはないし、あるいはフェミニズム的な映画だってそれはそれでいいと思うのですが、ぼくは「映画なんて90分ほどたのしい時間が過ごせればそれでいい」と思っている意識の低い人間なので、映画を見て考えさせられるという事態はちょっと避けたい)、このスチルから受ける印象どおりのすっ飛ばした娯楽映画でした。(むしろ、ナミビアくんだりまでイヴ・エンスラーをわざわざ呼び寄せたんだから、もうちょっとフェミニズム要素があってもよかったのでは?とすら思った)

(以下、マイルドなネタバレがありますので、映画を未見で、かつネタバレを気にする方はご注意ください)
友だちとスター・ウォーズの最新作を見てきました。

手みじかには、友だちに言った感想を繰り返して言うと、"More Star Wars-y than the Anakin trilogy" といった感じなんですが、新旧(ここで「旧」とはルーク・トリロジーを指す)の橋渡しがなかなかうまいことできているな、と思いました。とくに、新キャラがあんがい魅力的で、次作からはもっとよくなるんじゃないでしょうか(今作は、「旧」ファンへの目くばせ&ルーカスへの敬意がじゃっかん強すぎるきらいがあり、ゆえに、「これエピソード IV のリメイクじゃねえか」と思わせる部分が多すぎた)。
「論文が書けない哲学者が近所の森で出会ったのは……?」という惹句の映画『森のカフェ』が近日公開されるらしいのですが、映画そのものというより、果たして論文は書かれるのかがちょう気になりますね。
ここカナダの公用語は英語とフランス語なので、テレビもとうぜんフランス語のチャンネルがふつうにいくつかあって、映画を見るのに合わせたチャンネルがそういうフランス語のチャンネルだったりすると、英語がフランス語に吹き替えられていて面食らうことがたまにある(しかも、しばらくはそれがフランス語に吹き替えられているということに気づかず、とはいえ何とも言えぬ違和感だけは感じつつ見つづけてしまったりするのだけど、それはそれでなかなかにオツなものだ)。

今日も、「何かおもしろそうな映画はやるかな」と番組チェックをしていると、フランス語のチャンネルで L'événement という映画がかかることを見出した。すぐに詳細情報を表示させることはせず、それがそもそもフランスの映画なのか、フランスの映画でないとすれば何という映画が L'événement とされているのか、考えてみることにした。

結果、「L'événement という映画はじっさい何という映画か」はみごと当てることができたのだけど、こういう遊びができたりもするので、フランス語のチャンネルをじっさいに見ることはあまりなくても、そういうチャンネルが存在するというだけで、ちょっといい。
シリアル・ママ』のなかでシリアル・ママの息子が『血の祝祭日』について言う「この映画はゴア映画界の『市民ケーン』だ」というコメントにふかくうなずいたのだけど、そのわけはたぶん、両者ともその有名さにくらべてじっさいに見た人が少ないように感じられることと、あと、「ふるい映画だから見ていてちょっとかったるく感じるかも」という不安をもののみごとに裏切ってくれる(ただ、その裏切られ方の質は、『市民ケーン』と『血の祝祭日』ではあきらかにちがうのだけど)から、だと思う。
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