スター不在 [雑]

昨日友だち（かじいさん）が家に来て、ぐだぐだと色々喋ってる中で、「フランスって今、哲学・思想系で目立つ人って誰がいる？」って話になって、んで、別にフランスに限らず、誰か「スター」がいて、その人がシーンを牽引していく、って感じではなくなってきてるよね、という結論（？）になったんだけど、おれ、こういう「スター不在」ってのはけっこう健全な状態なんじゃないかなあ、とも思うのです。

というのも、そういう「スター」亡き後、その後塵を拝する人たちがすることというのは、そのスターの仕事の縮小再生産といったところが関の山で、後代に繋がっていくような共同作業になりにくい、ということがあると思うんだな。

翻って、今の研究体制の現状というものを鑑みるに、そういう「人中心」の態度ではなく、「トピック中心」の扱いというものが占める割合が、フランスなどの大陸系の哲学界でもでかくなり、英米的な「共同作業としての哲学研究」という方向にシフトしているのではなかろうか、と。

だからなおさら、一人の人間が「おれが！　おれが！」という感じではなくなり、昔日のように個人が突出するということもなくなったんではなかろうか。



でも、外野的にはやっぱり、誰か「おれが！　おれが！」的に出しゃばるような人がいた方が、おもしろいんだけどね。