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昼、奥さんは娘を連れて元同僚たちとランチ、ぼくは定期健診の一環で血液検査。昔、採血されているときに気を失ったことがあるので、それ以来採血は横になった状態でやってもらうことにしているのだけど、採血のたび「昔、採血中に気を失ったことがあるので、採血のときは横にならしてください」とたのむのは、ちょっとしたこととはいえ、めんどくさい。ともあれ、みんな椅子に座って採血されているなか、一人だけベッド付きの別室に連れられて採血。「針がきらいなんですか?」との質問に、"Not particularly but I don't like the very idea of being taken blood" と何だかよく分からない解答をして、じゃっかんけげんな顔をされる。採血後、電車に乗って学校の図書館に本を返しに行く。本を返したあと、館内をぶらぶら眺めつつ借りる本をチョイスしていたら、思いのほかけっこうな冊数になってしまう。借りた本は:モディアノ『新婚旅行』『失われた青春時代のカフェで』(翻訳)『地平線』(翻訳)『きみがこのあたりで迷わないように』(翻訳)(日本語の新刊書籍をチェックしているときに『迷い処』の翻訳が出ることにふれて、「おれ、モディアノって読んだことないな」と思ったので)、ラカン『自己の言語:精神分析における言語の働き』(翻訳)(いわゆる「ローマ講演」の英訳。これも日本語の新刊をチェックしているときに "L'étourdit"(Autres Écrits に所収)の翻訳が出ることにふれて、「ラカンと言えば、ローマ講演の英訳、とくに訳者のワイルデンの解題には卒論を書くときにお世話になったな」となつかしくなったので)、キャスリーン・レイン『ブレイクと伝統』(先だって読んだ古井由吉と大江健三郎の対談集『文学の淵を渡る』で大江健三郎が言及しており、ちょっと気になったので)。ほかにも、『個人的な体験』や『芽むしり仔撃ち』の英訳、ぺレックの対談・講演集などが気になったけど、それらを発見したときにはすでに借りようと抱えている本がけっこうな量になっていたので、断念。学校からはバスで帰ったのだけど、道中、"PRAY TO END AN ABORTION" という看板をかかげ、こうべを垂れて祈る女の人を見た。バスから降りると、ちょうど奥さんと娘と出くわしたのでいっしょに帰宅。帰ってから、まだ娘のごはんのまで時間があったので、ベイビー・ウォーカーをたずさえ、家のまわりを散歩する。夜は、例によって例のごとく、論文書き。
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