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電子ペーパーを採用した 9.7 インチ Android タブレット Onyx Boox M96 Plus(以下、たんに M96 と呼びます)を買いました。結論から言いますと、自分でスキャニングした文書や、ダウンロードした論文など(つまりは、おおまかに言って、PDF 文書)が大量にある人は買ったほうがよい、そんなふうに思わされる一台です。以下、てみじかに、よい点と、そして注意すべき点を記します。
■ PDF 文書を読むうえでの代表的なよい点その1:マージン・カット
PDF 文書のマージン・カットは、たとえば Android アプリの ezPDF Reader や EBookDroid で実現済みですが、ふしぎに電子ペーパーデバイスでは ezPDF Reader や EBookDroid 並みのマージン・カットを実現しているアプリを載せているものはあまり多くないような気がします(前に買った Sony PRS-T3(S) にもマージン・カットらしき機能は搭載されてはいたけど、それは、機械的に表示領域を限定するというにとどまり、文書の文字領域を勘案したものではなかった)。それが、この M96 では、文書の文字領域を勘案したうえで、「一ページを一画面に収める程度のマージン・カット」や「一ページを読むのにスクロールしなければならない程度の(つまり、文字領域の横幅に合わせての)マージン・カット」といった好みのマージン・カットの仕方が選べます。
(もっとも、M96 は画面が広いので、たいていの書類はマージン・カットなしでも快適に読むことができますが、たまに余白をみょうに潤沢にとった論文などあったりしますので、そういうときに便利です)
■ PDF 文書を読むうえでの代表的なよい点その2:文字の太字化
この機能は、すべての PDF リーダーに標準装備するべきだ、そんなふうに思わされる便利な機能です。たとえば、(電子ペーパーにかぎらず)電子的なデバイスで PDF 文書を読んでいると「文字がもうちょっと太ければなあ」と思わされることがよくあります。そんなとき、この文字の太字化機能を使うと、ものすごく読みやすくなる(ただ、文書中のじっさいの太字がやや分かりにくくなってしまうという難点はありますが)。あと、これはぼく個人に固有の事情になりますが、ぼくは本をスキャンするときにそれほど解像度を高くしておらず、ゆえに、電子ペーパーなどでそれらを読むとき、どうしても字がギザギザな感じになってしまう。それが、この文字の太字化を適用すると、文字のギザギザがあまり気にならなくなる。だから、ぼくにとってこの機能は二重の意味でひどく役に立っています。以下に、そのお役立ち具合を示すため、紙の書籍と、それをスキャニングして PDF 化したものを M96 に表示させた様子を並べた写真を掲げます。(以下、いずれの写真もクリックするとじゃかん大きくなります)
上の写真は、紙の書籍と、その PDF 化したものをそのまま M96 に表示させています。これだけでも読めなくはないのですが、PDF 化したものを電子ペーパー上で見ると、やはり字が細く感じられ、さらに前述のように、ぼくはあまり高い解像度でスキャンしていないので、文字のざらつきがやや気になります。そこで、文字の太字化の登場です。
このようにすると、むしろ紙の書籍よりも読みやすいかな、という感じもします。
(ただ、じっさいのところ、マージン・カットも、文字の太字化もせずに、たいていの PDF 文書はそのままで快適に読めます)
■ 上記以外の、PDF 文書を読むうえで「もしかしたら便利かも」という機能
ぼくはあまり PDF を読みながら大事なところをハイライトしたり注釈を付けたりということはしないので、その機能の恩恵に浴することはないのですが、もしハイライトや注釈を多用するのであれば、それらハイライトした箇所や注釈を、本をまたいでまとめて見わたせる機能が付いているので、もしかして便利なんじゃないかなあ、と思います。
■ 「PDF 文書を読む」以外の「読む」にかかわる機能その1:青空文庫を読む
上ではもっぱら「PDF 文書を読む」ということに焦点を当ててきましたが、この M96 は「電子書籍リーダー」というよりも「電子ペーパーの Android デバイス」といったほうが適当な機器なので、とうぜん PDF 文書を読む以外にもいろんなことができます。ここでは、そうした「PDF 文書を読む以外のいろんなこと」のうち、「読む」にかかわる機能(でぼくがこれまで試したもの)を写真付きで紹介します。
上は、Android 用青空文庫ビューワーを Google Play Store からダウンロードして(ちなみに、M96 から Google Play Store にログインするには、デバイスを Android としたアプリケーション・パスワードを発行する必要があります)書籍を初期設定のまま表示させた様子です。このままでもじゅうぶん読めますが、ルビがつぶれてしまっているのと、個人的には一行が長すぎるのが気になります。そこでぼくは、文字サイズと行間を初期設定よりも大きくしました。
ひじょうに読みやすくなりました。
■ 「PDF 文書を読む」以外の「読む」にかかわる機能その2:マンガを読む
ぼくはおもに eBookJapan というところからマンガを購入して ebiReader というアプリで読んでいるのですが、それを M96 で走らせた様子が以下です。
何の問題もなく読めます。
■ 注意したほうがいいかもしれない点
まず、ファームウェアは現在のところ、バージョン 1.7.0 以外ではメインの PDF リーダーがちゃんと動きません(もっとも、「ちゃんと動かない」と言っても、ふつうに読む分には大過ないので、ページ移動や、あるいはアノテーション機能を使いまくるという場合以外は、さほど神経質になる必要はないかも)。もちろん、バージョンが進むにつれ、よくなった部分もあるにはありますが、PDF 文書を読むのがメインという場合、ファームウェア・バージョンは 1.7.0 にしておおいたほうが無難だと思います。
つぎに、M96 には、画面がふつうに指に反応するタイプと、付属のペンでしか反応しないタイプのふたつがあるので、購入のさいはこの点気をつけたほうがいいかもしれません。(ちなみに、ぼくが持っているのは後者のタイプなのですが、ぼくの場合これで大正解だったな、と思っています。まず、画面がペン以外に反応することがないので、誤作動が少なく、しかも、物理ボタンが五つ付いており、たいていの操作はそれで間に合うので)
最後に、この M96 はアマゾンでも買えますが、ドイツの eReader Store というところで買うと、RAM が通常 512 MB のところ 1 GB に、ストレージも通常 4 GB なのが 8 GB となり、さらに、(ぼくはしょうじきなところはっきりとしたご利益が感じられていないのですが)スクリーンが通常 50Hz タイプのものが 85 Hz になっており、おまけにケースも付いてくるので、送料を考えてもアマゾンで買うよりお得だと思います。
というわけで、最初にも言いましたが、PDF 文書を読むことが多い人には、ひじょうに、ひじょうにおすすめです。
【追記】M96 の重さを他のタブレットや本と比べた記事を書きました。よろしければこちらもあわせてご覧ください。⇒ 9.7 インチ Android 電子ペーパータブレット Onyx Boox M96 Plus の重さを他のタブレットや本と比べてみました。
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こんにちは。
私も本日手に入れました。
ただ、ストアにアクセスしてインストールしようとすると
(Error retrieving information from server.[RPC:S-7:AEC-7PRKX-LURI-IT3MG])
というメッセージが表示されて止まってしまいます。
お陰で全くアプリが使用できません。
何か特別な設定をしなければならないのでしょうか?
私も本日手に入れました。
ただ、ストアにアクセスしてインストールしようとすると
(Error retrieving information from server.[RPC:S-7:AEC-7PRKX-LURI-IT3MG])
というメッセージが表示されて止まってしまいます。
お陰で全くアプリが使用できません。
何か特別な設定をしなければならないのでしょうか?
ぼくはそのような症状が出たことがないのですが、ざっとググってみたところ、以下のような対策があるようです。
1. Play Store に紐づけたアカウントが Google+ に登録されていないとこのエラーが出ることがあるようなので、もしアカウントを Google+ に登録していないようであれば登録してみる。
2. ホーム画面から Settings => Extension => Application Setting => Manage apps とたどり、そこから Google Play services と Google Play Store のデータをクリアし、しかるのち再起動をかけ、Play Store からのアプリ購入を再度試行してみる。
以上、お試しください。
1. Play Store に紐づけたアカウントが Google+ に登録されていないとこのエラーが出ることがあるようなので、もしアカウントを Google+ に登録していないようであれば登録してみる。
2. ホーム画面から Settings => Extension => Application Setting => Manage apps とたどり、そこから Google Play services と Google Play Store のデータをクリアし、しかるのち再起動をかけ、Play Store からのアプリ購入を再度試行してみる。
以上、お試しください。
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