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英語圏で暮らしていると、言い回しそれ自体としてはなじみがあるのだけど、でも、(少なくともぼくは)学校ではならったことのない使われ方をされているものがけっこうあることに気づかされる。ぼくにとってそういう「なじみのある言い回しだけど、でも」というものの筆頭は、"Come on!"、"Excuse me?"、"Hello!"、そして "Please" だ。それらを、実体験、あるいは映画のセリフからの引用でちょっと解説してみる。
  • Come on!
A: Can I get a lid?
B: Five bucks.
A: Oh, come on!
上のセリフは、ぼくがコーヒースタンドでカップのふたをもらおうとしたときにじっさいにしたやりとり。これは、もしかすると日本でも「学校英語」として教えられているかもしれない。相手がふざけて何か言ったときに、"Come on!" と返す。日本語にすると、「冗談はやめてよ!」とか「洒落がきついよ!」とか、もっと手みじかに「ちょっとー!」とかになると思う。
  • Excuse me?
PERSEPHONE: I'll give you what you want but you have to give me something.
NEO: What?
PERSEPHONE: A kiss.
TRINITY: Excuse me?
(From The Matrix Reloaded)
上のセリフは、パーセファニーがキーメイカーを引きわたすのと引きかえにニオのキスを要求するのに対してニオの恋人であるトリニティーが "Excuse me?" と返している。これは、"Pardon me?" からの連想で、それなりに察しが付きやすいと思う(し、じじつ、"Pardon me?" もここで説明するような使われ方をする)。つまり、"Excuse me?" も "Pardon me?" も相手が言ったことを聞きかえすわけだけれども、通常これらはじっさい相手の言ったことがよく分からなかった(あるいはよく聞きとれなかった)場合に言われるのに対して、ここでの用法は、相手の言ったことを理解したうえで、「何を言ってるんだお前は?」というニュアンスを濃厚に漂わせる。上の例だと、「なんですって?」ぐらいの日本語が相当すると思う。
  • Hello
Patty: We have jobs. We contribute to society. All right ? I am an assistant to the mayor of the city, hello!
(From The School of Rock)
上のセリフは、友人宅に居候しているジャック・ブラックに、その友人の恋人が言い放っているセリフ。これは、話者Aにとって自明と思われる事柄が話者Bにとってはそうでもないらしい(そして、話者Aは話者Bもそのことをとうぜん分かっていてしかるべきと思っている)という場合に話者Aが話者Bに対して(ときに批難の意をこめて)言う。上の例だと、「そこんとこ分かってるの?」ぐらいの日本語が相当すると思う。また、上の例はかなり批難の意がつよいけれど、そうではなく、「あったりまえでしょ!」というニュアンスの場合もある。たとえば、以下の(いま即興ででっちあげた)例。
A: When I first came in here, I was surprised to see there're so many berbecue joints around here.
B: Hello! This is Memphis!
  • Please
Architect: If I am the father of the Matrix, she would undoubtedly be its mother.
Neo: The Oracle.
Architect: Please.
(From The Matrix Reloaded)
上のセリフは、ニオがマトリクスの創造主であるアーキテクトと対面したときに言われる。この "Please" は、"Excuse me?" や "Hello" に比べると、なかなか日本語にしづらい。上の例は、やや古めかしい言い回しを使うと、「みなまで言うな!」ぐらいのニュアンスだけど、一時期ネットでそれなりによく見かけた定型表現「言わせんな、恥ずかしい」という感じであったりもするかもしれない。たとえば、以下の(いま即興ででっちあげた)例。
A: Do you love me?
B: Oh, please.
(ただ、英語話者は、「恥ずかしい」というニュアンスではなく、「あったりまえだろ?」というニュアンスでこう言うようにも思われる)
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最近、英語話者とチャットする機会があるのでこういう話は面白いです。Bitch please という表現を見たときは少し混乱しました。riotを面白いという意味で使ってたり。
iosif URL 2015/05/18(Mon)22:05:48 編集
「riot=おもしろい」の用法は知りませんでした。"Bitch please" もじっさいにそれが使われている現場に出くわしたことはありませんが、"Come on!" に近い用法かな、と思っています。ともあれ、オンラインチャットだと、英語特有の言い回しのみならず、ネットスラングみたいなのも混ざってくるので、なかなか大変(かつおもしろい)ですよね。(ちなみに、ぼくはいまでも若い学生さんの言ってることとか、単語自体はむずかしいものはひとつも使われていないんだけど、発話のグルーブ感がつかみにくく、いまだによく分からなかったりします)
はやし 2015/05/19(Tue)08:35:44 編集
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