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先ごろから、批判、というより、「何か、おっかしなこと言ってる人がいるなあ」と観察させてもらっている茂木さんですが、茂木さんと言えばクオリア、クオリアと言えば(こと日本においては)茂木さんといった感じで、そういうイメージゆえ、クオリアという概念自体に何とも言えぬうさんくささを覚えてしまい、これまでクオリアについて積極的に知ろうともしてきませんでした。でも、冷静になって振り返ってみれば、クオリアという概念はネーゲル、チャーマーズ、そしてデネットといった、それほど(少なくとも茂木さんよりは)うさんくさくない人たちによっても論じられてきたわけで、ただ「何だかおかしなことを言ってる人がさかんに論じてるから」というだけで棄て去ってしまうのは早計の謗りを免れえ(ないかもしれ)ません。というわけで、とりあえずネーゲル論文とチャーマーズ論文(PDF)を読んでみました。
で、結論から先に言うと、おれにはあんま響いてこなかったというか、興味が持てませんでした。そりゃ、あるクオリアがそれとしてある、つまり、赤という色をどうしてわれわれは赤として感じるのかを物理主義に陥らずに(もっとていねいに言えば、そうした物理主義的説明からこぼれ落ちる側面もカヴァーしつつ)説明するのはきわめてむずかしいでしょうし、それを解き明かすことは(そうした解明がそもそも可能だとして)人によってはチャレンジングでおもしろい試みでもありましょう。ただ、やはり、おれにとってはどうしたって「全人類にとって重要」という問題にはさらさら思えなかったし、そして、より致命的なことには、そうした解明が全人にとって了解可能なかたちで行われうるようにも思えませんでした。
つうか、そもそもおれ、いわゆる「心の哲学」って、あんまり興味ないんだった。
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