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 Why Does Language Matter to Philosophy?
Ian Hacking
(Cambridge University Press, 1978)

めちゃめちゃ有名な本ですし、翻訳も出ているので、あらためてとくだんの説明も要らないであろう、言語哲学の概説書。知り合いに「言語哲学の入門書で、そんなにがっつりしていないもの」というリクエストを受けたときには、とりあえずこれは薦めることにしています。

内容は、ホッブズ、ポール・ロワイヤルといった「古典」から始まり、デイヴィドソンで終わるという歴史的構成で、そうした歴史を、やや図式的になってしまう(=その図式からこぼれ落ちるものがそれなりに出てきてしまう)ことを承知のうえで、「言語を主題とする哲学」がその関心を、「観念」、「意味」、そして「文」に推移させていったものとして描いており、言語哲学を扱うあまたの類書がともすれば「断片情報の寄せ集め」としてしか映じないのとは異なって、きわめてストーリー性に富んだ、ゆえに頭に入ってきやすいものとなっています。

じつはいままで読んだことのあるのは翻訳だけで、今回はじめて原本を読んだのですが、いや語り口の軽いこと軽いこと。そもそもハッキングさんはそれほど「四角四面」な人でないことは、これまで(ごく断片的に)読んだものからも知っていたつもりなんですが、それにしても翻訳の(それなりに堅い)印象とはまったくちがいます。しかも、内容的にもほぼ知ってることが扱われているので、ほんとはこういう「逃避読書」ではなく「ねばならぬ読書」をしなければならないのに、さくさく読めて(読んで)しまうのもこわいところ。とっとと読み終えて、はやく「本業」に戻らねば。

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