Paul Edwards編『哲学事典』 [本]

刊行年が1967年とちと古いのだけど、いまでもちょくちょく論文でリファされているのを見かけるPaul Edwards編纂のEncyclopedia of Philosophyが、地元の古本屋でけっこうな安値で放出されていたので、さっそく落掌した。

上で言ったとおり、刊行年がちと古いので、いまでは常識になっているようなこと（たとえば、認識論における内在主義と外在主義の別）が載っていなかったり、ぎゃくに、いまとなってはもう立項する必要のないような記事（とくに、人物に関して、載っけないで済ませてもいい、とまでは言わないが、現時点から見た重要度から言えば、不釣合いにページが割かれているような）が載っていたりと、とうぜん不満がないではないのだけど、とはいえ、「再帰函数論」なんてのも単独に立項されていたりという充実度で、とりあえずは大満足。

それなりに最近刊の哲学事典としては、たとえばラウトリッジからのこれとか、マクミランからのこれとかがあるけど、いずれもけっこう値が張り、個人所有はきついところがちょっとあるけど、このエドワーズ編のものは、本家アマゾンだとそんなに高くなく古本が出ており、送料込みでも1万円を切るぐらいで手に入れられると思うので、「日本で何冊か刊行されている単刊の哲学事典じゃものたりない！」という方に、つよくおすすめします。