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「本気度」というか「やり過ぎ度」と言ったほうがいいかもしれませんが、ともあれ、先般から何度か言っておりますように、功利主義をお題としてそれなりに長いペーパーを書かなければならず、その標準をミル、とくにその『功利主義』にあらわれている行為功利主義と規則功利主義の諸契機という側面に合わせていこうと思っており、その準備のために以下のものを購入しました。どん。
ミル著作集全8巻。よもや担当教官もこんなものを購入して執筆にあたろうとしているとは夢にも思うますまいが、でも、おれの性分として「どうせやるなら」と思ってしまうんですね。だって、せっかく強制力が発動されてるんですから、それを有効利用しないことには、もったいないじゃないですか。それに、この前にちらっと言ったとおり、ミルの「ものを考える」論(「論理体系論」と言ってしまっては、あまりに現代的な「論理」の含みがつよすぎるゆえ、こう表現します)は、そういう「強制力」云々とはまったく関係なく、深甚なる関心がありますし。
あと、ある著述家のある1冊を読む、という場合でも、その1冊をそれなりに十全に読むためには、その著述家の書きもの全体にある程度の目配せをする必要があると思うんですね。とくにそれは、ミルのような「ひとむかし前」の書き手の場合なおさらのこと。何となれば、ある著述家が生きた時代状況、およびその時代に固有の「考え方のくせ」というようなものを掴んでおかなければ、読みたがえる危険というのはあちらこちらにぼこぼこありますから(直近に書いたエントリからの例で言うと、カントの「演繹」概念なんか、如実に「時代の刻印」が押されたものですね)。
もちろん、そうした「ある著述家の生きた時代状況」や「考え方のくせ」のようなものを簡便にまとめてくれた書籍というのもたくさん出ており、それはそれでおおいに重宝するわけですが、そういう「まとめ」から得た知見というのは、ふしぎと実地での応用が利かない。その理由は、いろいろと考えられますが、ひとつには、そういう「ある著述家の生きた時代状況」や「考え方のくせ」を、当の著述家の書きものからじかに抽出するという、そのプロセスそのものが重要なのではないかという気がします。
そんなわけで、小林秀雄ではありませんが、ある著述家の何かを読もうという場合、あたうかぎりその著述家の書きものを(できれば身銭を切って)かき集めることをおすすめします。そうなると、引っこみもつかなくなりますしね。
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