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自作の所有音源データベースであれこれアーティストやアルバムやレーベルを検索したり、そこからDiscogsに飛んで、そこでまた逍遥しているうち、トムラブが今年で10周年を向かえることを知った。

トムラブは、そのカタログナンバー1からリアルタイムで付き合い、ある時点まではほとんどコンプでリリース作を集めていたレーベルだ。とくに、カタログナンバー1であるコンピVisor は、それがレコードであったなら「溝が擦り減る」と言えるぐらいに聴いた。そういう、それなりに親しくしてきたレーベルだから、10周年だの何だの、そういう数の符牒には何の意味もないことは理解しながらも、やはり感慨深いものがある。

思いかえせば、あのころは自分が若かったということもあるかもしれないが、音楽シーンがいまよりも活気に満ちていたように思う。たとえば、いわゆる「音響派」と呼ばれるような、ノイズほどぶっ壊れてはおらず、さりとて現音のようにエスタブリッシュメントに位置しているわけでもない、既存のジャンルにはあてはまらない音群が押しよせてきたのも、そのころだった。

それと相即的に、いまでは「ニカ系」とひとくくりに総称されることが多い、「テクノ」というにはあまりに肉体感覚が欠落したリスニングオリエンテッドな電子音楽をリリースするレーベルが、上記トムラブも含めて、いろいろと設立されていた。思いつくままにそういうレーベルをあげれば、音響派レーベルとしてはミルプラトー、ラスターノトン、メゴなど、ニカ系のそれとしてはモーミュージック、カラオケカーク、アームジークなどなど……。

もちろんいまでも、上にあげたほとんどのレーベルは活動をつづけているし、さらには、音響系にせよニカ系にせよ、新興レーベルにも枚挙に暇がない。それでも、10年ほどまえに感じたあのワクワクするような雰囲気は、もはやない。そういう、ちょっとさびしい気持ちを、トムラブ10周年の報にふれてあらためて感じた。

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