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うーん、どうもくぬさんは、私が「ニートが現状肯定さえすれば事足れり万事解決みんな幸せ」と主張している、と読んでしまっているようだが、もう一度投稿をよく読んでもらえれば分かるように、現状肯定すればいい、ということだけを言っているのではないわけです(ただ、あのパラグラフの語りの順序から言うと、ニート四類型のうちの一つ「ヤンキー型」の話で結論、みたいな書き方をしてしまっているので、そう読まれても仕方ない。つうか、書き方が悪かったですねごめんなさい)。
私があのパラグラフで力点を置くところはむしろ、「ニートがニートのままで肯定される社会」を構想せよ、という、はっきり言ってしまえば「(誰に迷惑がかかろうが)ニート自身がニートを肯定せよ」というものよりも無茶な部分にあるのです。これは、下手をすれば普通に働くよりもシンドク辛い作業かもしれないし、だいたい「理念的にも、そんな社会の実現可能性なんてあるのかよ?」と言われてもしようのないようなことでもあります。
でも、私が「みんなが楽しく愉快な人生を送れればいい」と言うとき、その「みんな」という全称子のスコープはただニートのみにあるのではなく、大袈裟に響くことを承知で言えば「全人類」にあるのです(そうであってみれば、「とりあえずニートが自己肯定して、他は知ーらない」というのはありうべからざることです)。もちろん、「みんなが楽しく愉快な人生を送れる」というのは理念的には否定のしようのない理想ではあるけれども、実現可能性は限りなく低そうです。しかし、私の浅薄な理解では、経済学がモチーフとしているのは元来こういうことだし(って、何でいきなり経済学よ、と思われるかもしれませんが)、その理想に向けて少しでも歩みを進めることが出来なければ、何の経済学か、とも思うのです。
こうした「みんなが楽しく愉快に人生が送れる」ようにする試みの中で、社会において「労働」というものを必須の与件と看做さないものは、私の知見の及ぶごく狭い範囲では、シチュアシオニストやアウトノミアやネグリといった人たちが唱えているような、一般受容性があまりないものから、ベーシック・インカム構想といった、一読する限りは「まあ、理論的にはいけそうかも知れぬ」と、少なくとも前者よりは受容されるであろうものまであるわけですが、私はこういうことを考えていきたいし、ニートにも考えてもらいたいのです。その結果「やっぱ、おれ、働くわ」となったら、それはそれでハッピーだろうし、そうでなくとも、無為に悶々と過ごすよりはなんぼかましだとおもうのです。
何だか纏まりがなく、かつ「実現可能性が極めて低いような考えへニートを誘っているだなんて、無責任も甚だしい」という感慨を覚えさしむるだけのような気がするエントリーになってしまいましたが、私が考えているのはこんなところです。こうした考えに賛同するかどうかはともかく(多分くぬさんは賛同されないでしょう)、ご理解はいただけましたでしょうか?
(追記:ドスのこと)
あー、くぬさん、ごめんなさい。「ニートにちなんで……」を読まないまま、めむひさんのところのコメント欄に答えちまいましたよ。そんな訳で、「ニートにちなんで……」を読んだ上でのお答え。
で、えーと、何でドスを読めば「ズレた感想がなくなる」かと申しますと、ドスを読んでいれば、「パン一切れの為に他人を殺すかもしれない」ってのが、ほんとのほんとにそう思って言っているというよりも、「喪服に真珠、汁粉に塩」的な、意味を強めるレトリックとして使ってるんだなあ、ということが分かるから、というごく単純なことです。「人生は苦痛であり恐怖である、だから人間は不幸なのだ」ってことが分かるよ、という大層なことを申しているのではありません。
私の場合メンタリティー的に、多分くぬさんに近く、「何だかんだ言っても、生きてるって楽しいよね」と思っているので、ドスなんかを読むと、「うおー、すげー、こんなに懊悩しながら人生送ってる人がいたりするんだ!」(あくまで虚構の中の「人」ではありますが。ただ、ドスの小説に出てくる人物は、まずドスの化身と見て間違いないでしょうから、少なくともドスは懊悩しながらその生を生きていた、と私は思っております)というような、自分にはない要素を見出すことが出来て、それはいいか悪いかで言ったら、多分いいほうに入るはずで、「ドスを読むことの効用」というのはここいらにあるのかもしれません。あくまで、私の場合は、ですが。
な、なるほど!
全然自分と価値観や文化やいろんなものがまったく異なる人達の体験や思考をたどれるような感じかと思いました。(お、重い・・・重過ぎる・・・ィャィャ)
読むには文庫でもあの厚さと活字量・・・新潮文庫はオイラの目にキビシイであります(笑)
まず、年末のお休みに、映画なら2〜3時間程度かと思われるので罪と罰、見てみようかと思いますた。
ではまたそのうちに^^
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