戸田山和久おすすめの分析哲学本 [本]

たしか、『現代思想』の「現代思想を読む〜冊」とかいう別冊で、戸田山和久が「分析哲学」の項を受け持っていたはずだ……と思い、家のあちこちを探すも、見つからない（関連エントリ）。こちらのコメント欄で「挙げられていた書目を紹介するエントリ書きますよ」と言ってしまった手前、なんとしてでも探し出さねば、と思うも、見つからないものは見つからない。

というわけで、とりあえず記憶頼りで書いて、現物が見つかり次第、補足する。

• 三浦俊彦, 虚構世界の存在論, 勁草書房
• 柏端達也, 行為と出来事の存在論, 勁草書房
  この2冊は、「分析哲学は形而上学的言説を哲学から放逐した、とか思われてるけど、んなことないっちゅーねん！　形而上学、とくに存在論は、分析哲学のなかでもホットな話題だっちゅーの！」という文脈で挙げられていた（口吻もたしか、こんな感じだったと思う）。前者の「虚構世界」、つまりは「可能世界」に関しては、同じ著者の『可能世界の哲学』、後者のデイヴィドソンに関しては、エヴニンの『デイヴィドソン』も薦められる。
  
  
• Stephen P. Stich, Fragmetation of Reason, Bradford
• ポール・M.チャーチランド, 認知哲学, 産業図書
  この2冊は、たしか「伝統的哲学」というものの失効宣告の書として挙げられていたはずだ。ざっくり言えば、この2冊とも「真理」というものを玉座に据える従来の哲学像に対してNonを唱えていた覚えがある。スティッチ本は去年翻訳が出た。
  
  
• 飯田隆, 言語哲学大全, 勁草書房
  これは、「分析哲学」に関する書籍を紹介することを乞われたなら、まず間違いなく誰もが挙げるであろう、そんな名著である。四の五のうるさいことは言わないから、黙って読みんしゃい。

と、たしかこんな感じだったはずだが、自信なし。誰か、この『現代思想』を持っている人がいたら、正確な情報をお寄せください。