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日時場所が複数にまたがってますが、エントリはひとつ、で。
- 猫田道子, うわさのベーコン, 太田出版
高橋源一郎『ニッポンの小説』で紹介されていて、そのぶっ壊れ具合に「これは絶対に読まなければ」と思っていたのを、運良くブクオフで発見。このエントリ、じつはそもそもこの「小説」について書こうと思っていたのだけど、書いているうちにだんだんと違う方向に話が流れていってしまい、結局は本題に到達できずに稿を終えてしまった。ので、あらためてこの本については何か書きたいものです。 - 鈴木直, 輸入学問の功罪, 筑摩書房
逐語訳を金科玉条とするような、いわゆる「硬い本」の翻訳についての、構造的因果分析。本書で言われている学術翻訳書への批判はいちいちもっともだし、とくに、これで引かれている高畠素之の次の言葉は、学術翻訳に携わるものならしかと胸に刻んでおくべきものだ。「今日において、著述の営業性を忌避せんとするが如きは、医者の仁術、坊主の般若湯同様に時代さく誤だ。いやしくも文章で食つている以上は、それが商売であり、正業であると、何故断言しないのだ。正業であり、商売であるから、イカ物、疵物、出たら目、出来損なひを極力警戒して、他の同業者の及ばない完全な原稿を作成して輸えいを決しようとする。そこに文化の発達があり、科学の進歩がある。芸術の向上もそこに見出されるのだ」。 - 黒崎政男, デジタルを哲学する, PHP研究所
扱われているお題が、情報の値段、著作権など、おれも考えてみたいことでもあり、そのあいまあいまにはさまれているミニコラムのようなものも面白そうで、しかも巻末におれの好きなブックガイドのようなものもあったので、購入。黒崎さんはけっこう古くからこの手のことには首を突っ込んでいるので、それほど外したことも言っていないのではないかと。 - 神武庸四郎, 経済史入門, 有斐閣
副題に「システム論からのアプローチ」とあり、それが決め手となって購入。要所要所、ひそかにけっこうごつめにフォーマルなアプローチがなされていたりもし、そこも好感度が高かったポイント、です。これが面白かったら、同じ著者による『経済学の構造』(未來社)にも手を出しちゃおうかな、と思ったり。 - 新井啓, 株式投資のためのケインズ経済学, 慶應義塾大学出版会
タイトルで得をしているのだが損をしているのだがよく分からないが、序言に「(本書は)株で儲けることを目的としていない」と書いてあり、タイトルを字義通りに取れば、羊頭狗肉であろう(もっとも、ほんとうにそういう内容であったのなら、おれは買いもしなかったであろうが)。もし、内容に沿ったかたちでタイトルを付けたのなら、『株式市場のケインズ経済学』とでもなったであろう内容で、ケインズ経済学を精緻に応用しながら、株式市場のメカニズムを解き明かしている(のだと思う)。
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ケインズ、実は最近気になっているんです。それは経済学的なものとしてではなく、ブルームズベリー・グループという奇妙なエリート集団の一人だったという点において気になって、フォスターとかも読んでたりします。なんか、おもろそうな集団です。たしか、ケインズは晩年、株で大損していたようなことをきいたことがありますw。不確かですが。
ぼくは逆に、経済学的なものとして、いわゆる「インタゲ」がらみの議論を通すなかで、「ケインズってどんなもんなんだろ?」と思い、『一般理論』なぞのページを繰ってみたのですが、何せ「時代の乖離」のようなものが気になる。ゆえに、ここで紹介したような、現代に例をとったケインズ経済学の再構成のようなものはちょうどいい、と購入した次第です。
ブルームズベリーはたしか、ラッセルとかもいたんですっけ? あれって結局、何をやっていたグループなんですか?
ブルームズベリーはたしか、ラッセルとかもいたんですっけ? あれって結局、何をやっていたグループなんですか?
ブルームズベリー・グループとは、1906年から30年ごろにかけて、ロンドンとケンブリッジを中心に活動したイギリスの知識人、芸術家のグループ。作家バージニア・ウルフ、E・M・フォースター、経済学者ケインズ、伝記作家リットン・ストレーチー、美術批評家ロジャー・フライ、クライブ・ベル、画家ダンカン・グラントらがメンバーで、哲学者バートランド・ラッセル、G・E・ムーア、政治学者G・L・ディキンソンも先輩格としてこのグループにつながる。彼らの多くは名門の子弟で、19世紀イギリスの道徳主義に鋭い批判を向け、自由で懐疑的な知性、美と友情の尊重を信条とした。その活動は多面的で、それぞれの分野で20世紀文化の開拓者となるが、知性への信頼と洗練された美的感覚が一貫して認められる。エリート主義者として批判を浴びたこともあるが、自由人としての思想、芸術、生活を統一するのが彼らの理想であった。〈海老根宏〉以上、日本大百科全書より
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