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ひさかたに和書人文系のコーナーを見て回ったので、そのとき目についた本。正直、それほど「気になる」ってほどのものでもなかったりしますが、一応。
象徴の貧困〈1〉(ベルナール・スティグレール、新評論)
のっけから感性と政治をめぐる議論から始まっていて、何かこの手の主題、最近流行ってんのかなあ、と思った。訳文をもうちょっと検討して、問題がなさそうだったら買おう。
〈悪しき〉文化について(足立信彦、東大出版会)
これは、おれが以前ちょっと問題にしていた「多様性」に関わる議論を、豊富な事例を取り上げてなしている。その事例を読む、という目的だけでも面白そうな本です。
釜ヶ崎と福音(本田哲郎、岩波書店)
伝道@釜ヶ崎。前々から気になってはいるんだけど、いまだに買ってない。つか、この本前に紹介したっけ?
意識の探求(クリストフ・コッホ、岩波書店)
原書が安ければそっちで、と思ったけど、翻訳上下巻を合わせて買うのと変わらない値段。もうちょっと待てばソフトカヴァー版が出るだろうか?
あと、水声通信2006年8月号がジャン=リュック・ナンシー特集だったんで買いました。まだ読んでないんで何とも、なんですが、駒場でのターブル・ロンドの記録が載っていて、それが面白そうかなあ、と。
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はじめまして。
スティグレールについて言及があったので書き込ませていただきました。
訳書の関係から「象徴的貧困」のイメージが先行していますが、スティグレールはもともとは「技術とは何か」というきわめて哲学的な問いから切り込んでいった人で、そちらの側面の日本への紹介がぜんぜん進められていっていないのは残念です。
で、ちょっと思うところがあったので、当方の日記にスティグレールについて書いたものを載せました。
もしよろしければご覧下さい。
それでは失礼します。
スティグレールについて言及があったので書き込ませていただきました。
訳書の関係から「象徴的貧困」のイメージが先行していますが、スティグレールはもともとは「技術とは何か」というきわめて哲学的な問いから切り込んでいった人で、そちらの側面の日本への紹介がぜんぜん進められていっていないのは残念です。
で、ちょっと思うところがあったので、当方の日記にスティグレールについて書いたものを載せました。
もしよろしければご覧下さい。
それでは失礼します。
最近の日本の事情はよく分からないんですが、たしかに、何であれスティレールは読まれてなさそうですね。かく言うぼくも『技術と時間』は遠い昔にななめ読みしたっきりなのであまり大きなことは言えませんが。ただ、スティグレールに限らず、「技術の哲学」というもの自体がマイナーなのではないでしょうか。三枝さんの本も手に入るのかどうか、という感じだし。
で、肝腎のスティグレールの「技術論」なんですが、ディフェランスがどーのこーのなんてこと言ってますけど、大丈夫なんですか? ぼくはかなり熱烈なソーカリアンなので、それだけでちょっと、というかだいぶ引いてしまいます。
で、肝腎のスティグレールの「技術論」なんですが、ディフェランスがどーのこーのなんてこと言ってますけど、大丈夫なんですか? ぼくはかなり熱烈なソーカリアンなので、それだけでちょっと、というかだいぶ引いてしまいます。
はやしさま
僕も「デリダ業界」界隈のよくわからない議論は完全にスルーの人間ですが、スティグレールの議論はきわめて有効だと思っています。まあちょっと怪しいところもあるんですが、そういうところはできるだけ削ってある部分のエッセンスを抽出したつもりの文章を載せたのでした。
「技術の哲学」という言葉はあんまりつかわれませんが、「環境管理型権力」うんぬんの議論など、それが「技術の哲学」であることにははっきりとは気付かれないままそれに近い議論がなされているように思います。日本では翻訳の順序の関係から、スティグレールの議論がその辺の議論とまったく接続されていないのがもったいない気がします。
三枝博音の本の『技術の哲学』ですが、2005年に岩波からまた新しく出ているみたいですね。驚きました。僕は図書館で借りて読んだので知りませんでした。1956年(でしたっけ?)の時点であれだけ広く目配せした技術の哲学が日本で展開されているっていうのは驚きです。
僕も「デリダ業界」界隈のよくわからない議論は完全にスルーの人間ですが、スティグレールの議論はきわめて有効だと思っています。まあちょっと怪しいところもあるんですが、そういうところはできるだけ削ってある部分のエッセンスを抽出したつもりの文章を載せたのでした。
「技術の哲学」という言葉はあんまりつかわれませんが、「環境管理型権力」うんぬんの議論など、それが「技術の哲学」であることにははっきりとは気付かれないままそれに近い議論がなされているように思います。日本では翻訳の順序の関係から、スティグレールの議論がその辺の議論とまったく接続されていないのがもったいない気がします。
三枝博音の本の『技術の哲学』ですが、2005年に岩波からまた新しく出ているみたいですね。驚きました。僕は図書館で借りて読んだので知りませんでした。1956年(でしたっけ?)の時点であれだけ広く目配せした技術の哲学が日本で展開されているっていうのは驚きです。
デリダ自身はともかく(ぼくは、デリダ自身の誠実さだけは買おうと思っています。ただ、ちょっと本人も、まわりの反応をあてにした「プレイ」がなきにしもで、そこはちょっとな、ですが。とくに、対米対応、について)、デリダ業界、つまり、デリダのひり出した諸々を縮小再生産するような人たちは、その書くもの・しゃべることが面白ければいいのですが(そう、ぼく個人としては、面白ければ何でもいい、のです)、往々にしてそういうことでもなく、べつだん、そんな大げさな装置・言い回しをせずとも、言いたいこと・言うべきことは十二分に言えるのではないか、と思っており、そして、スティグレールについてもそういう疑義を払拭し切れてません(これは、失礼ながら、voleurknknさんの書かれたものに目を通しても、そこら辺は拭いきれませんでした)。ただ、何度も言いますが、これは、じっさいにちゃんと彼の著作を読んでいないものの「言いがかり」とでも言うべきもので、時間さえ許せば、フランス図書あたりで入手して、この休暇中に読んでみたいな、とあらためて思っています。
で、三枝さんの本は、そう、たしかに去年復刊はされてはいるんですが、ぼく自身、本屋でこれを見かけたことはありません。もうちょっと、ふつうに読まれてもいい、と思うのですが、残念です。
で、三枝さんの本は、そう、たしかに去年復刊はされてはいるんですが、ぼく自身、本屋でこれを見かけたことはありません。もうちょっと、ふつうに読まれてもいい、と思うのですが、残念です。
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