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書くべきこと、というほどのこともないんだけど、まあそれなりに日々「あ」と思うことはいろいろあるわけで、でも、時間のなさ、というのを言い訳にそれらのことどもをもっぱらおのれの怠惰さから、もしくは慎みから流れるにまかせざるを得なかったが、ひさかたそれなりに時間があるので、ちっくら徒然にエディタに向かってみよう、というメシア的ふるまい。と言いつつ、結局はたんに「気になる本」のメモが主になるのであった。
■ちょっといい話
電車に乗っていると、おれの対面の座席に座っていた小学校中学年ぐらいの男の子が突然「がばっ」と車両の地べたに四つん這いになったので、「吐きそうなのかな、いやだな」と冷血なことをちらと思うが、どうも具合が悪いふうでもなく、あやしみながらその男の子の視線をたどってみると、二センチほどの芋虫がのったらのったらしているのであった。男の子はいったん席に戻り、どうやらその芋虫を捕獲できるような何かを探そうと、カバンのなかをごそごそしている。やっとのこと、プリントの束でへらのようなものを作り、男の子は芋虫捕獲に成功した。よかったな。でも、それきしの芋虫なら、手で掴んでそのまま持っててもいいんだぜ、と言いたかった。
■旧きよき破天荒さ、だが、そうした破天荒さを「旧きよき」で潰えさらせてはならない
この前「気になる本」として挙げた倉田令二郎『万人の学問を目指して』を、丸の内オアゾ内の丸善でやっとこさ見つけた。内容は、そりゃもうすてきにおもしろく、電車のなかで斉藤正彦さんの「まえがき」のようなものを読んでいるときからニヤニヤし通し。SSS(新数学人集団)のこと、彼らとブルバキのメンバとの交流など、今まで「歴史的」というほこりをかぶったイメジしかなかったことがらが、「活き活きと」という紋切り型のことばを遣うほかないぐらい活き活きと眼前に広がる。この本を常備していなかった紀伊国屋新宿本店・南店、および三省堂神田本店は猛省されたい。
■筑摩書房の蛮勇
文庫本でフーコーのDits et Ecrits が刊行され始めた。全七巻とのことだから、微妙にページ数が足りないんじゃないか?という気はするが、たぶんその全部を文庫に収めるつもりなのだろう(ちゃんと文庫の但し書きを読んでない)。何にせよ、がんばってもらいたい。買わないけど。
■廣松とネグリ、再び
『国家とマルチチュード』という本が出ていることは風の噂で知っており、タイトルから「言わずもがなのネグリ系」の本だとばかり思っていたのだが、じつは「廣松哲学と現象学」という副題がついており、廣松とネグリを共闘させるもくろみを持ったものだと知って、「へえ」というか、「ふーん」と思った。まえに、宇波彰が「廣松とネグリの親縁性」のようなことを語った文章を読んだことがあり、それはここでも紹介したことがあるのだけれど、「いい加減な思いつき」のお手本のようなひどいもので、それ以来「廣松とネグリ」という問題系には身構えてしまうところがあるんだけど、ふつうに考えても、廣松とネグリというのはそりが合わない、と思う(そういうものを「異種混交」させるのが、われわれの仕事、なのかもしれないけど)。
■萌えアリス
上記のようなアリス本が出ていることを教えてもらった。この絵師は『もえたん』の人だろうか? ともあれ、キャロルはたぶん、まんざらでもなくおもっているのではないか。
あとアリス関連だと、あちこちで宣伝しているHugoさんのsite
グロ可愛い?アリス
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ヤンキー娘なアリス
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あとムーミンのヤンソンの挿絵のアリス、これは是非見てみたいです。
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それで、やっぱり、廣松さんとネグリ(およびハート)ってのは、合わないですよねえ。そりゃ、外形的にはいくらでもその近接性を論じ立てることはできるのでしょうが、それをいったら「ミミズだってオケラだって」です。まあ、『国家とマルチチュード』を読んでいないので何とも言えませんが……もしかすると、ネグリ的思いつきを廣松的土台で補強する、という運びなのかもしれません。
紹介していただいたアリスは、いずれも現物をちゃんと見てみたいですねえ。「アリスと言えばテニエル」ってほど、テニエルの呪縛は強いわけですが、ここで紹介されているのはいずれも、とくにアメコミ調のやつなんてテニエルなんてどこへやら、な感じが好ましいです。それを思うとおれが紹介した萌えアリスは、テニエルのイメージを「萌え」化しただけで、まだまだヌルいですね。
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