気になる本 [本]

『〈現代の全体〉をとらえる一番大きくて簡単な枠組』という、微妙に立岩真也風な書名の本が目にとまった。

アマゾンのレヴューによると、著者はもともと分析系の人だったらしいのだが、その現状にも行き詰まりを感じ、大陸系のいわゆる「現代哲学」にも手を出すが、それもダメだ、ということで、ついには「学問としての哲学」を否定するに至ったらしい。

本屋でパラ見した限りでの印象を言えば、仮借ないニーチェ批判があったり、部分部分では意見を同じうするところが多そうなのだが、これまたアマゾンのレヴューにあったように、なぜだかちょっと「右」っぽい雰囲気を感じる（「右」とは何を意味し、そしてどの部分がそれっぽいのか、という、それこそ「分析的」意見をではなく、本当にたんなる散漫な印象をとして）。

同じ著者で『高学歴男性におくる弱腰矯正読本』というものも出ており、こちらも微妙におもしろそうなのだが、またまたアマゾンのレヴューによると、「良い意味でトンデモ本」との評があり、それはたしかにこの『〈現代の全体〉……』でも感じることだ。というか、どうも著者は確信犯的に「トンデモ」なことを言っているような気もする。とはいえ、実際に読んでみると「何だ、やっぱりたんなる天然トンデモ本じゃないか」となる可能性も否定できないのだが……。

そんなわけで、「弱腰」のおれとしては現在購入保留中なので、より詳しい情報をお持ちのかたは、是非にお知らせくだされば、と思う次第でございます。