買い本 [本]

昨日、閉店間際の紀伊国屋新宿本店で。

• Parallax View (Slavoj Žižek, MIT)
  弁証法的唯物論の再構築？　そこいらは、何かよー分からんけど、驚くほど読みやすいのでほいほい読んでしまう。ただ、振り返って書かれていたことをまとめてみたりすると「？」だったりするんだが。あと、またしてもネグリ＆ハート批判が繰り広げられてたりするんだけど、「近親憎悪」ということはないにせよ、ネチっこいなあ、と思う。
  
  
• 分子生物学講義中継Part1（井出利憲、羊土社）
  これは面白い。買いです。前提知識として、「核酸の化学や物理化学的性質、バクテリアを中心に展開したセントラルドグマや遺伝子の複製・転写・翻訳、それから、バクテリアやバクテリオファージによる分子遺伝学の基本」が想定されているみたいだけど、そんな前提知識が要る部分は度外視しても充分に楽しめる（おれ自身は未読なれど、ここいらの前提知識を仕入れるには同じ著者のこの本なんかがよさそう）。個々別々な「分子生物学にまつわる知識」の伝達に終始するのではなく、それら「知識」の行間（なぜそういう「知識」が求められたのか、「知識」同士のかかわりはどんなものなのか、そして、それらの「知識」を以てしても分からないことは何か）を埋めてくれる。
  
  
• 科学者という仕事（酒井邦嘉、中央公論新社）
  これも面白い、というか、非常に元気が出る本。何かが無性に気になり、そのことについて仕方なしに考え始めると、いつの間にかそれに没入してしまう、というような、すべての人のために。とくに、中学生とか高校生が読むといいんじゃないかな。色んな「小ネタ」的トピックも随所にちりばめられているのもいい。