日記 [日々]

ここ数日、奥さんが本屋に行きたがっていたので、天気もいいことだし、本屋へ。行先の候補として、本屋自体は単店舗でそれなりにでかいけどまわりに何もないところか、本屋自体はそれほどでかくないけどそれなりにおおきめのモールに入っているので本屋のみならずたのしめるところのふたつがあがったのだけど、どうせなのでいろいろたのしめるほうに行くことにする。

（本屋さんのあるモールは、「スティーヴン・アヴェニュー」という目抜き通りにあり、この通りには観光客相手の土産物屋などがたちならんでいる）

本屋では、ひととおり店内をめぐったあと（ミエヴィルの新刊と、レヴィティンの新刊が気になった）、子ども向けの本のセクションをじっくり見る。娘にもいちおう「本の好み」のようなものがあるらしく、家にある本のなかでお気に入りの本とそうでもないものがあるのだけど、どういう基準で気に入っているのかよく分からないので、とりあえず見るだけで済ます。そして、けっきょく娘は本ではなく効果音の出るおもちゃに惹かれていたようなのだけど、その効果音というのが放屁音やら悲鳴やらグラスの割れる音やら、場所をわきまえずに鳴らすとまわりの人を面食らわせることはかくじつなしろものだったので、おなじ「音の出るおもちゃ」ということでマラカスでがまんしてもらう。

本屋でひとしきりたのしんだあと、「H&M でベビー服を安売りしているらしい」といううわさを聞きつけたので、H&M へ。行ってみると、たいして安くもないうえに、「安くないけど買ってもいいか」と思えるようなものもなかったので、すごすごと退散。ついでだから、と寄った GAP で、ベビー服熱に火が点いたのか、「おお、これはいいじゃないか」というものがいくつも見つかり、予想以上に買いこんでしまう。おまけに、会計のときまで気づいていなかったのだけど、どうやらセール中だったらしく、全品ほとんど半額ぐらいになっており、ひじょうに得した気分。

買いものを終えるとそれなりにいい時間だったので、娘のきげんもまだよいことだし、フード・コートで夕飯を食べてしまうことにする。


（フード・コートのあるフロアは、その半分が室内庭園になっていて、ものの本によると「カナダ最大の室内庭園」ということなのだけど、それほどでかいという感じはしない）

夕食は、奥さんはレバノン料理、ぼくはインド・カレー、娘には米と野菜をとりあえずあげる（もちろん、家に帰ってからあらためてちゃんとした夕食をあげた）。レバノン料理もインド・カレーも、ここに来るとそれなりの割合で食べるのだけど、味もちゃんとしているうえ、量もけっこうあるので（とくにレバノン料理）、いつもながら満足度が高い。

食事を終えて帰路に着くとき、高層ビル群のつらなりを見あげ、ふと、アメリカで住んでいた町の「ダウン・タウン」の様子を思い出し、「アメリカとはずいぶんとちがう境遇で暮らしているものだ」という感慨にひたった。



（ダウン・タウン比較之圖。言うまでもなく、上がいま住んでいるカルガリーで、下がまえ住んでいたワシントン州の小さな大学町。まえ住んでいたところも、不便ではあったけど、いいところだった）