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論理学の定番教科書と言うと、

 A Mathematical Introduction to Logic, Second Edition
Herbert B. Enderton
(Academic Press, 2000)
 Introduction to Mathematical Logic (Discrete Mathematics and Applications)
Elliott Mendelson
(Chapman & Hall, 2009)
 Introduction to Metamathematics
Stephen Cole Kleene
(Ishi Press, 2009)

あたりがぱっと思いつくのですが、これらについてざっくりとした私見を少し。

1冊目のエンダートン本は、説明もコンパクトで、ほんとうに「よくできた教科書」という感じなんですが、個人的にはあんまり好きな本じゃないんですよね。というのも、内容的にどうとかというより、組版が気に入らない。これって、でも、けっこうあんがい重要なことで、たとえばある事柄を調べたいときや、全体をざっとブラウジングしたいとき、組版しだいでそうしたことがたやすかったり、ぎゃくに困難だったりしますから。この本の場合、そういう読み方がしにくいです。

2冊目のメンデルソン本は、エンダートン本よりも「かさ」はありますけど、その分説明もかゆいところに手が届いている感じで、ぼくとしてはむしろこちらのほうが教科書としておすすめですね。うえのエンダートン本で言った「ブラウジング」もこの本はしやすいです。

3冊目のクリーネ本は、いまとなってはしょうじき、まったく「教科書」には向いていないと思いますが、でも、「読みもの」としてこの3冊のなかでいちばんおもしろい。

でも、じつは、色んな意味で「これはけっこういいんじゃないか?」と思っている論理学の教科書は

 Lectures in Logic and Set Theory: Volume 1, Mathematical Logic (Cambridge Studies in Advanced Mathematics)
George Tourlakis
(Cambridge University Press, 2003)

だったりします。まだ、あまり普及率は高くないけど、がんばって伝道していこうかと。

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コメント
I wanted to thank you for this wonderful read!! I certainly enjoyed every little bit of it.
I have you book-marked to look at new stuff you post…
Thoái hóa cột sống URL 2018/06/21(Thu)08:37:16 編集
Thanks for finally writing about >はやしのブログ 論理学の定番教科書 <Loved it!
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