買い本借り本 [本]

まずは、借り本から。

Realism and Reason (Philosophical Papers, Vol 3) Hilary Putnam (Cambridge University Press, 1985)

言わずと知れた、ってやつですな。これは、とうぜんのごとく日本で所有してあり、もうちと安ければ2冊持っててもいいかな、だったのだけど、古本でもけっこうするので、とりあえず借り、必要な部分をコピーして使うことにした。とりあえず、クワインの「ふたつのドグマ」に関連する書きものに目を通す。飯田さんたちによる翻訳あり。

Guide for Translating Husserl (Phaenomenologica, 55) Dorion Cairns (Kluwer Academic Pub, 1973)

フッサールの著作に頻出の独単語に、対応する英語・仏語が付記された、酔狂な単語帳。値段が値段だし、図書館で借りて全ページコピーしたんだけど……何も考えずに機械的にがーがーコピーしてたら、見開きの右側の文字がちょっと切れてしまった！　まあ、そういう「文字が切れてしまったページ」はたかだか35ページほどなので、手で直そう。

おつぎは買い本。

The Ways of Paradox, and Other Essays Willard Van Orman Quine (Harvard Univ Pr, 1976)

Ontological Relativity and Other Essays (John Dewey Essays in Philosophy) Willard Quine (Columbia Univ Pr, 1977)

クワインの著作って、それなりにプロパーにロジックに関わるものを除くと、じつはFrom a Logical Point of View（翻訳）とWord and Object（翻訳）ぐらいしか持っていなかったので（あ、Quiddities（翻訳）も持ってたか）、いい機会だし買い。クワインの文章って、これまでなぜだか苦手だったのだけど、さいきん浴びるように読んでいたら、それなりに読めるようになってきた。やはり、「習うより慣れろ」ですな。

More Precisely: The Math You Need to Do Philosophy Eric Steinhart (Broadview Pr, 2009)

「哲学者のための数学入門」。内容的には、「哲学者のための数学」という言葉で聯想されるおなじみのものなのだけど、じっさいの哲学の文章から例が引かれている、ということで、そこだけを目的に買った。

The Sheep Look Up John Brunner (Benbella Books, 2003)

このあいだ日本から届いたSFマガジンのギブスン特集号のインタヴュで名前が挙げられていたので、とりあえずまだ一般流通しているこれを（名前が挙げられていたもう1冊のStand on Zanzibarも古本屋に注文済み。というか、これ、日本だとふつうに手に入るのか……）。

The Indispensability of Mathematics Mark Colyvan (Oxford Univ Pr on Demand, 2003)

昨日言った課題がらみで必要だった。でも、クワインのでもパトナムのでもいいけど、indispensability argumentって、どう考えても穴があるよなあ。とはいえ、フィールド流の唯名論も、それ自体としてはものすごい為事だとは思うけど、プラトニスムを覆すにはまだ足りないし。ほんと、ここいらはむずかしいです。