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日本にたのんでいた書籍とアマゾンに注文していた書籍。
Explaining Social Behavior: More Nuts And Bolts for the Social Sciences Jon Elster (Cambridge University Press, 2007) |
翻訳も出ている『社会科学の道具箱』の第2弾。第1弾はほんとうに「道具箱」という感じだったのだけど、この第2弾はぐっと「基礎論的」というか、「社会を解き明かすとはどういうことか」という「社会科学のそもそものところ」にたちかえって筆が進められている。ものすごくおもしろそう。
Violence: Six Sideways Reflections (Big Ideas/Small Books) Slavoj Zizek (Picador USA, 2008) |
ジジェクによる暴力論。こういうものを書きついでいたものとしては、ジジェクの言うことを認めるにせよ拒むにせよ、読んでおかねばなるまい。ただ、ベンヤミンについてふれた一節が「ヒッチコックで読み解くベンヤミン Benjamin with Hitchcock」と題されており、ジジェクのこの手の書き方をおれは、おもしろいとも、そしてうまくいっているとも思っていないので、不安は募るばかり。装丁、というか、カッティングがフランス風で、いっしゅん「粋」のようにも思えるけど、じっさいにはただページがめくりにくいのみ。
意味とシステム 佐藤俊樹 (勁草書房, 2008) |
佐藤俊樹さんのことは、ジャーゴンに泥むことなく、考えの理路をひとつひとつていねいにたどってゆく、そういう書き手として認識しており、そういう意味で、いわゆる「分析系」と呼び倣わされている書き手に埋もれて日常を送っているおれにとってもそれほどの齟齬なく読めるものを書いてくれるのだが、やはり、ある違和感、というか、ほんらいもっと突っ込んで考えるべきところを通り過ぎてすましている、そんな印象を受ける箇所が少なからずある。そういうふうにも思う。この書で言えば、たとえば「序章 手の記憶」における「ルーマンのカードシステム」の喩えを用いて「否定はつねに外からやってくる」というようなことを言っているが、これは果たして「事実」として言われているのか、それともたんなる「傾向」として言われているのか。かりにこれが「自分のあやまりは自分では見えにくい」という「傾向」を表すにすぎないにしても、「だからどうした」というたぐいのことではないか。またかりに、このカードの喩えでクワインの全体論のようなことが言われているとも解釈できるが、その場合、「否定はつねに外からやってくる」という文言の位置が分からなくなる。ともあれ、たのしめそうな本であることは、たしか。かえすがえすも、長岡本を日本から携行してこなかったことが悔やまれる。
SFマガジン2009年01月号 特集: ウィリアム・ギブスン (早川書房, 2008) |
アマゾン日本のページで、何か調べものをしているおり(じっさいに何を調べていたのかは忘れてしまった。『スプーク・カントリー』の翻訳について、だったかもしれない)ぐうぜん発見し、ほぼリアルタイムで『ニューロマンサー』にふれているものとしては買わずにはおれまい、ととうぜん購入。にしても、SFマガジンってほんとうにひさしぶりに読みましたけど、けっこうたのしめてびっくりした。あらためて定期購読してもいいくらい。
白川静 松岡正剛 (平凡社, 2008) |
白川静は、その字書類はほとんど持っているし(『字統』、『字訓』、『常用字解』。とくに、『常用字解』は、その購入者の多くがそうしたであろうように、from cover to cover で耽読した。ただ、『字通』だけ、普及版が出ていないこともあり、持っていない)、一般向けに書かれた啓蒙書のたぐいもそれなりに読んでいるので(『漢字』、『漢字百話』、『文字逍遥』、『文字遊心』、『漢字の世界』第1巻・第2巻。だいたいこの順で「一般度」が低まっていく、ように思う)、いまさら「入門」もあったものではないとも思うのだが、セイゴオがその舵取りをするとなれば、これは読まずにはいられまい。ただ、ざっとながし読んだかぎり、何だか無難な「案内人」に徹している観があり、ともすればいい加減なことを言いだす(とはいえ、本人はそれほどいい加減なことを言っているとは思っていないであろう)「セイゴオ節」があまり前面に出ておらず、そこがややさびしい。
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