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Glassary John P. Leavey, Jr. (Univ of Nebraska Pr, 1986) |
以前、けっこういろいろと立て込んでいたさなかにちらちら眺めていたGlasを、相対的に腰を入れて読もうと決意したので、Glas英訳のコンパニオンとでも呼べる、この「Glas語彙集」を購入。
「語彙集」とはいえ、デリダ本人の書きもの、そして訳者ふたりの「解題」(になってるかは、あやしいところだけど)も収められている。もちろんキモは、Glasにおける引用索引と、そして総合索引。フランスの書籍は、なぜだか索引(そして書誌)がついていないことがおおいので、こういう本はほんとうにありがたい(フランス語原本を持っているのに、索引だけのために英訳を買うこともしばしばなのだ)。
Glasそのものについては、近いうちに単独エントリを書きたい。
Hegel et la pensée moderne Jacques D'Hondt (ed.) (PUF, 1970) |
Logic of Hegel's Logic: An Introduction John W. Burbidge (Broadview Pr, 2006) |
Hegel and the State Eric Weil (Johns Hopkins Univ Pr, 1998) |
Glasと言えばヘーゲル(とジュネ)。つわけでぞぞぞっとヘーゲル関連の本を借りてきました。
1冊目はタイトルからも明らかなとおり、ヘーゲルのフランス現代思想流解釈論集。内容はつぎのとおり、なかなか豪華な感じです。
- ヘーゲル『論理学』における目的論と実践(ジャック・ドント)
- 井戸とピラミッド ― ヘーゲル記号学序説(ジャック・デリダ)
- ヘーゲルに対するマルクスの関わり方について(ルイ・アルチュセール)
- 形式論理学とヘーゲルの論理学(ドミニク・デュバルル)
- 弁証法と実体性 ― ヘーゲルがスピノツィスムを拒絶したこと、について(ドミニク・ジャニコー)
- 論理とヘーゲルの神学-論理théo-logique(マルセル・レニエ)
どの論文もそれなりに気になるけど、ここはやはりデリダ論文およびアルチュセール論文、そしてデュバルル論文をとっとと読んでしまいたい。
2冊目は、ヘーゲルの『論理について学 Wissenschaft der Logik』(日本での通り名で言うと『大論理学』。ちなみに、"Logik"をたんじゅんに「論理」と訳すのは、ほんとうは問題なしとは思えないのだけど、ここでは慣例に従っておく)の、短めな概論書。これまで何度か言ったことがあると思うけど、高校後期から学部初年度にかけて岩波からヘーゲル全集が刊行(一部は再刊)されており、それを定期購読していた(そして、「世に言われるほどヘーゲルはそんなに変なことは言っていないし、それに、『ドイツ観念論の首領』みたいな扱いは、ややミスリーディングなのではないか」との感想を持った)。そのとき、『精神現象学』よりも何よりも、この『論理についての学』に惹かれ、とくに第1冊の「在る論」は、けっこう読みかえしたのだが、年月とはおそろしいもの、今となってはそれらの読書体験から得たものはすっかり忘却の彼方なので、この本で概観だけでも得られればな、と(さすがに、原本、あるいは英訳に組み打ちするというのは、「何やってんだ」感がつよすぎる)。
3冊目は、ヘーゲル『法権利の哲学』に関する、(前書きから察するに)やや「異端的」とも言えるのではないかと思われる書きもの。さいきん、ホッブズ・ロック・ルソーというラインの大陸合理論的な国家論よりも、ヒューム・スミス的な国家論(基本的に人は利己的だし、そういう利己的な「我」を押さえて、その正当性はきわめてアヤシイと言わざるをえないような「天上の理法」に訴えるようなやり方はダメなんじゃん?という見方を礎にしている)のほうが二重の意味での「妥当性」がある、つまり、分析視座としても、そして「指針」としても有効であると思え、そういう方向性でのあるひとつのculminationとしておれはヘーゲルのこの法権利の哲学を見ているので、Glas云々とは関係なしに、借りた。
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