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前々から気になっていたGreat Books of the Western World(以下Great Books と略記)旧版全54巻が古本で安く出ているのを見つけたので、思わず買ってしまった。

ある日学校から帰ると、アパートの部屋の前に段ボールが山積みされているのが階下から見え、思わず階段を駆け上がってしまったのは言うまでもない。

このGreat Books は、早い話が中公の『世界の名著』西洋限定版とでもいったもので、おれが買った旧版は刊行年が1951年とちと古く、2007年現在の目から見ると「もうちょっとちがうラインナップにしてもいいんじゃないかな」と思うところはあるけど、プラトンからフロイトまで、ひととおりのところは押さえてある(1990年に新版が出ており、そっちはもうちいと目配せが利いている。新版旧版の目次はWikipediaで見られます)。ただ、このGreat Books におれが惹かれたわけは、西洋の名著がいっきょに読めて便利、という網羅性利便性にあるのではなく、その「テーマ別索引」とも呼べる「シントピコン」の巻にある。

ちなみに、この「シントピコン」、ひいてはGreat Books の存在をはじめて知ったのは、アドラーの天使論においてだった。その序文で彼は、他の編集主幹の疑義を押し切って「シントピコン」の一項目に「天使」の項を入れた、という苦労話を語っており、そして、そこで語られる「シントピコン」なるものにやられてしまった、というわけだ。

「テーマ別索引」と言ったが、実態はそれほど生やさしいものではなく、テイスト的には『西洋思想大事典』の小ぶりなものという感じで、まず各テーマについての簡にして要を得たイントロダクションのあと、そこで語られたテーマに該当する作品箇所が「これでもか」というぐらいに挙げられる。たとえば、「時間」の項を見ると、そのテーマが「時間の本性」「時間と永遠の区別」という項目に分けられ、さらにその項目が下位区分されており、その各々の項目に対して、Great Books に収録されている作品で対応する箇所のページ数が挙げられている、という塩梅。この「シントピコン」をかたわらに各巻を逍遥していると、数時間どころか1日があっという間に過ぎ去っていってしまう。

アマゾン本家のほうでは、この「シントピコン」の巻だけでも古本で安価に手に入ったりするので、購入を検討する価値あり、です(おれは「読む」用とは別に、「使う」用にもう1セット買っちゃいました)。もっとも、この「シントピコン」を読んでると、本体も欲しくなっちゃうこと請け合い、ですが。

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