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外に出てしまっている、とか、家にはいるけど気が乗らない、というとき以外は、だいたい1日1000ページ程度の文物を読んでいることに気づいた。
1日1000ページ、と言うと、何かどえらい量に思えるかもしれないが、そこそこの厚さの新書4冊、と考えれば、この数値がそれほどすっ飛んだものではなく、むしろよゆうで実現可能なものであることが諒解されるだろう(だから「ひと月百冊」なぞ、それほど大したことでもない)。
もちろん、じっさい読んでいるものは新書よりももう少し難儀なものだったりするのだが、それでも、ある本を読んでいると、それと似通ったテーマを扱っている本が気になり、そして、そうした本を繙いているとまたそこから芋づる式に読む本が広がっていくので、1000ページなぞ案外「いつのまにか」である。
たとえば今日は、ふとしたことから「本の読み方=読書術」のようなことが気になり、まずは思いうかんだ松岡正剛『本の読み方』という、一部の書店売り以外は直接販売でしか手に入らなかった薄い5冊組の小冊子を読む。これは、もともと『ダイアモンド・エグゼクティブ』に連載されたもので、その読者層(ふだんは忙しくて本は読めない、少なくとも「書痴」ではないような人たち)にあわせて書いているので、さくさく飛ばし読みできる。そういうわけで、1冊平均80ページ×5冊=400ページを、1時間ほどで読了。
そのつぎは、上の『本の読み方』で挙げられていた谷崎潤一郎『文章讀本』が気になり、埃まみれの全集版を引っぱりだしてきて読む。この全集版は、版型こそ新書サイズなれど、組み方が8ポ2段であり、ページ数150ほどではあるが、実ページ数以上の読書感がある。内容は、いまさら言うに及ばず。新旧問わず、数ある文章読本のなかでも、まさに「珠玉」の名にふさわしい。
『文章讀本』を読むと、やはり他の谷崎作品が読みたくなってきて、それには初期の掌編でもよかったのだけど、ここは後期の爛熟した『陰翳禮讃』を。全集版の同じ巻に入っている「厠のいろいろ」もあわせ読むと、どう考えても倒錯的なことを、涼しい顔で語る谷崎のすごさがいや増す。ここまでで、『陰翳禮讃』とあわせてざっと50ページほど。
このまま「谷崎耽読モード」に入ってもよかったんだけど、そこは当初の目的を忘れないこととし、読書論の古典であるアドラー『本を読む本』を読む。これはけっこう何度も読んだ本であるし、それに、いま「読書術」ということで気になっている、「本を読んで、そこに書いてある情報をどう処理するか」という点にあまりふれられていないので、250ページをさくっと読了。
というわけで、上で言ったような意味での読書術満載な梅棹忠夫『知的生産の方法』、渡部昇一『知的生活の方法』、呉智英『読書家の新技術』、紀田順一郎『読書の整理学』を横断し、これだけでざっと1000ページ。
しかるに、それぞれの本をfrom cover to coverで読んだわけではないにせよ、目を通したページ数はゆうに1000ページを超えている(というか、これ以外にももちろん本は読んでいるので、もしかすると読んだ総ページ数は2000ページに届いているかもしれない)。これでいかに、1000ページと言ってもそれほどの量ではないかということがよくお分かりいただけたかと思う。
って、またたんなる「読書日記」になっちまった……。
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