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このブログのカウンター100万を狙う気まんまんだったのですが、研究会での報告準備に忙殺されているうちにいつのまにやら100万を達成していました。ともあれ、スクリーンショットを送っていただいた100万人目の訪問者の方、ありがとうございます&おめでとうございます!
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クノーに『文体練習』という本がある。何てことはない、取るに足らない、些細なエピソードを99の文体で書き分けたという、へんてこりんで、とてもおもしろい本だ。
この『文体練習』は、たんじゅんに「読む」という点から言えば、「へんてこりんで、かつ(あるいは、それがゆえに)、おもしろい」とたのしめばいいのだけど、「書く」ということを日常的になしているものには、ちょっと身につまされるところがある。つまり、99通りとまではいかずとも、何かちょっとしたことを書くさいにああでもないこうでもないと文体や構成に腐心することが常だからで、そういう身としては、「書くことの苦しみ」を否が応でも想起させられる本であるからだ。
ぼくなぞは、こんな誰が読んでいるとも知れぬ(あるいは、誰も読んでいないかもしれない)ブログの記事を書くときですら、文末は「です」「ます」にするか、あるいは「である」「だ」にするか、ここの助詞は「が」にするか、あるいは「は」にするか、そんなことに頭を悩ませ、しまいには、書くことの内容、そしてそのおおまかな構成まで決まっているのに、如上のような文体的細部が決まらず、記事そのものをお蔵入りにすることもよくある。
いつの日か、「文体」なんぞというものからは解放され、「書こうと思ったことを書く、それだけでよい」という境地に至りたいものだと思う。
この『文体練習』は、たんじゅんに「読む」という点から言えば、「へんてこりんで、かつ(あるいは、それがゆえに)、おもしろい」とたのしめばいいのだけど、「書く」ということを日常的になしているものには、ちょっと身につまされるところがある。つまり、99通りとまではいかずとも、何かちょっとしたことを書くさいにああでもないこうでもないと文体や構成に腐心することが常だからで、そういう身としては、「書くことの苦しみ」を否が応でも想起させられる本であるからだ。
ぼくなぞは、こんな誰が読んでいるとも知れぬ(あるいは、誰も読んでいないかもしれない)ブログの記事を書くときですら、文末は「です」「ます」にするか、あるいは「である」「だ」にするか、ここの助詞は「が」にするか、あるいは「は」にするか、そんなことに頭を悩ませ、しまいには、書くことの内容、そしてそのおおまかな構成まで決まっているのに、如上のような文体的細部が決まらず、記事そのものをお蔵入りにすることもよくある。
いつの日か、「文体」なんぞというものからは解放され、「書こうと思ったことを書く、それだけでよい」という境地に至りたいものだと思う。
気軽に書いたブログ記事をつい第三者的に読み返してしまい、それだけならまだしも、そこに批判的注釈をほどこしはじめ、さらに、そうした批判的注釈がどこにも行きつかず、だったら気軽に書いた部分だけ公開すればいいようなものを、ひとたび批判的にそれを見てしまった眼にはそこにある気軽さではどうにも食い足りなく思えてきてしまい、結果、その記事はお蔵入りになる。
ぼくの Sublime Text には常時タブが10個ぐらい開いてあって、そこに聴いた音楽の感想やら気になる本の情報やらをけっこうまめに書きこんでいる。そして、そういう「けっこうまめに書きこんでいる」ことのひとつに、このブログに書こうと思っっていることのメモもある。そのメモに書きこまれた「ブログに書こうと思っていること」は、タイトルだけのものから、タイトルに一行説明がそえられたもの、そして「ほとんど完成」といったものまで精粗にばらつきがあるのだけど、いまそのメモを見かえしてみたら「ほとんど完成」というものが思いのほか多く、おどろいた。
そういう、「ほとんど完成」というものは、折を見て完成まで持っていけばいいようなものだけど、それら「ほとんど完成」というものが「ほとんど完成」という状態のまま放置されていることにはおそらく共通の理由があって、つまり、書いているうちに「こんなの誰の得にもならないし、それに、よしんば書き上げたところで、読んでくれた人も反応に困るものでしかない」という思いがふつふつとわきあがってきて、それで書くのやめてしまうからだと思う(もっとも、ぼくはぼくの文章を読んでくれる人にいかなる反応も期待していないし、そもそも、読んでくれる人がいることすら想定していないのだけど)。
だから、ぼくの Sublime Text のブログネタのタブは、そういう「ほとんど完成」してはいるけれど時熟などはとうてい期待できないようなただ朽ち果てるのを待っているだけの文章の墓場といった様相を呈している。ただ、ぼくはとってももったいながりなので、それら「こんなの誰の得にもならないし、それに、読んでくれた人も反応に困るものでしかない」という書きものであっても、万がひとつにもおもしろがってくれる人がいるかもしれないし、それに、おなじ朽ち果てるなら公共の場にさらされてからのほうが文章も報われるのではないかという気もするので、ちょっとづつ蔵出ししていこうかなと思っている。
そういう、「ほとんど完成」というものは、折を見て完成まで持っていけばいいようなものだけど、それら「ほとんど完成」というものが「ほとんど完成」という状態のまま放置されていることにはおそらく共通の理由があって、つまり、書いているうちに「こんなの誰の得にもならないし、それに、よしんば書き上げたところで、読んでくれた人も反応に困るものでしかない」という思いがふつふつとわきあがってきて、それで書くのやめてしまうからだと思う(もっとも、ぼくはぼくの文章を読んでくれる人にいかなる反応も期待していないし、そもそも、読んでくれる人がいることすら想定していないのだけど)。
だから、ぼくの Sublime Text のブログネタのタブは、そういう「ほとんど完成」してはいるけれど時熟などはとうてい期待できないようなただ朽ち果てるのを待っているだけの文章の墓場といった様相を呈している。ただ、ぼくはとってももったいながりなので、それら「こんなの誰の得にもならないし、それに、読んでくれた人も反応に困るものでしかない」という書きものであっても、万がひとつにもおもしろがってくれる人がいるかもしれないし、それに、おなじ朽ち果てるなら公共の場にさらされてからのほうが文章も報われるのではないかという気もするので、ちょっとづつ蔵出ししていこうかなと思っている。
ブログの記事のタイトルに「ブログの記事」と付けてしまうあたりからもぼくがタイトルを考えるのがひどく苦手ということが分かろうというものだけど、田中小実昌さんもタイトルを考えるのが苦手だったらしい。コミさんはとても好きな書き手なので(ぼくの書く日本語の文章の漢字比率が低いことの理由の一端は、たぶんコミさんにある。もちろん、それだけが理由、ではないけれど)、そういうつまらないことにかんしてでも共通点があるとミーハー的にうれしい。でも、できればちゃんとしたタイトルを考えられるようになりたい。ブログの記事のタイトルに「タイトル」とか付けるのは、あんまりと言えばあんまりだ。
シャワーを浴びながらブログに載せる記事を「執筆」することがよくあるというのは前の記事で書いた。そして、シャワーを浴びながらブログの記事を「書いて」いると、その書いていることから横すべりして、「これに関連してこういうことを書いたらおもしろいんじゃないか」という題材がふたつみっつは思い浮かぶ。そして、ときに、それら思い浮かんだ題材をどういう順番で公開するかということまで考えたりする。ただ、そういう「書こう」と思ったことは、シャワーを出てあれやこれやしているうちに忘れてしまうことが多い。それらをどういう順番で公開するかとかまで考えていたくせに。もし、そういう「書こうと思ったこと」をすべてつつがなく書けていたのならもう少し実のあるブログになっていたかもしれないのに、ざんねんなことである。
ぼくは、ブログに書くことをシャワーを浴びながら考えることがけっこうある。そしてその場合、書くことのおおまかな構想というにとどまらず、句読点の位置などの細かい点まで含めた具体的な文章の構築をしてしまうことが多い。もちろん、そういう「執筆」方法だと、あまり長い記事というのは書けない(ぼくのブログの記事がおおむね長くないのは、おそらくそんなところに理由がある)。ともあれ、ぼく自身、ブログであまり長い記事は読みたいとは思わないので、こういうやり方が性に合っているんだろうな。(そして、言うまでもなく、この記事もまた、シャワーを浴びながら「書かれ」ました)
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