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今日はひさかたに神田に繰り出してきた。

とはいえ、行ったのは神田だけではなく、まずは新宿でこれまたひさかたにフランス図書、そのあと神田、で、締めはまた新宿に舞い戻り紀伊国屋南店、という行程でした(しかも、神田まで行ったくせに、あんま古本では買えなかった……)。

つわけで、行った順に、買い本列挙。



@フランス図書

  • Bernard Stiegler, La technique et le temps, Galilée
    ここでVoleurnknkさんと少しやりとりをして、批判するならやっぱりちゃんと読んどかないとな、と思い購入。高かった(ほぼ1万)。で、あらためてパラパラっと見ても、やっぱどうなのよ感がつよく漂っている、と思う。とくに、劈頭のこんな文言。「この本の対象は、来るべき未来の可能性すべての地平として捉えた技術である」。そんなこと言ったら何でもありやんか。とはいえ、オモロそうなにおいもぷんぷんしてるんで、そういうツッコミをも楽しみつつ読み進めたいと思います。

  • Georges Didi-Huberman, L'Image survivante, Minuit
    以前から読みたかった、言わずもがなのヴァールブルク論が入荷していた。ただこれは、うまいこと乗らないと、「はあ?」の連続で終わってしまいそう。翻訳高すぎ。

  • Henri Meschonnic, Modernité, modernité, Gallimard
    メショニックによるモデルニテ論。これはものすごく面白そう。これは何度も言ってきたことだけど、「ポストモダン」だ何だ、と言う以前に、おれは「モダン」のことを何も知らない、ので、結局「ポストモダン」についても何も知らない、と思っている。ところで、これも何度か言ったことだが、メショニックの翻訳がこれ一冊というのは、スティグレールがあまり紹介されていない、というのの比ではなく、問題あり、ではなかろうか。

  • Daniel Andler et al. eds., Introduction aux sciences cognitives, Gallimard
    んーと、まあ、何にも考えずにぼーっと楽しんで読めそうなやつ、ということで。スペルベルやらドレイファスやらヴァレラやらが寄稿。



@大島書店

  • Dan Schiller, Digital Capitalism, MIT
    ビミョーに食わせものっぽくはあるんだけど、MITのブランドをとりあえずは信用して。でも、これ読むんだったら、比べるのはちょっと違うかも、だけど、こっちをさっさと読んだほうがいいかもなあ、と思っている。

  • Jack Burnham, The Structure of Art, Braziller
    前半でレヴィ=ストロース、ソシュール、バルト、チョムスキー、そしてピアジェらの理論を援用しつつ解読格子をセッティングし、後半でターナーからデュシャンまで、色々な藝術作品をじっさいに分析してみせる、という、なかなか面白げな本。とくにデュシャンに関してはまるまる1章が割かれている。

  • Sir Joshua Reynolds, Discourses on Art, Yale
    レイノルズによるロイヤル・アカデミーでの講義録。レイノルズは初代ロイヤル・アカデミー会長でもある。講義では「歴史画のほうがエライんだ!」と言いつつ、本人は肖像画ばっか描いていたヒネクレもの。

  • Deryck Cooke, The Language of Music, Oxford
    かなり直球な音楽構造分析の書。これを参考に、というか、愚直なまでにここで書かれていることに則って1曲作ってみたいものです。



三省堂神田本店理工学書フロア



@三省堂神田本店法学・経済学書フロア

  • 井上達夫(編), 公共性の法哲学, ナカニシヤ出版
    昨日の予告通り購入。で、おれは達ちゃんの単著かと思ってたら、編著だった。その分、主題がヴァラエティに富んでおり、楽しげではあるんだけど、正直単著が読みたかったなあ、という気持ちも。

  • 長谷部恭男・杉田敦, これが憲法だ!, 朝日新聞社
    かなり豪華(とおれは思う)な対談本。しかも、長谷部さんもあとがきで書いていたけど(ちなみに、長谷部さん担当のあとがきは「これ以上、とくに申し上げることもないのでこれにて」と突然終わっていて、ああ何かおれもこういうことやっちゃいそうだ、と思った)、杉田さんの食い下がりっぷりがけっこうものすごい。で、何となく、ここで言われてることは「民衆ってのはたいていバカだから憲法なんてものが要るんだ」というふうにも読めるんだが……。

  • 長谷部恭男, Interactive憲法, 有斐閣
    基本的には「廣松メソッド」、つまり、非対称な2人による対話形式で進む憲法読本。「『〆張鶴』は新潟の酒。キレがよく、飲みはじめに向いている」なんていう註が付いていたりして、長谷部さん、酒が好きなんだなあ、と思った。それはともかく、アマゾンのレヴュワーのかたも書いているとおり、入門書では全然ないのでご注意を。

  • 阪本昌成, 法の支配, 勁草書房
    基本書としてはほとんど使えないだろうけど(いや、そんなことないか)、個人的には憲法学の本としてはひそかに一番好きな『憲法理論』(全3巻)の阪本さんによる「自由論と国家論」。阪本さんの本としては『「近代」立憲主義を読み直す』も面白く、また非常に勉強になります。



紀伊国屋新宿南店洋書フロア

  • Mike Featherstone et al. eds., Problematizing Global Knowledge, Sage
    はーい、ポモ好きの皆さんはマストバイな「事典」ですよ! 酒井直樹が「翻訳」の項を書いていたり、色々とすごいです。後日、目次詳細をオンライン読書会にでもアップしたいぐらい。で、これ、何かよく分かりませんけど、「グローバル化とデジタル化を背景としたグローバルな知識の探求と再定義を目指すプロジェクトNew Encyclopaedia Project」というのの見本、みたいです。とはいえ、「見本」というか、ほとんど完成形、といった気もしますが。
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はやしさん、まじで私を破綻させる気ですねw。正月明けはいつまでいられるんですかね、こちらには。。。
みー 2006/12/29(Fri)06:52:00 編集
あれ日本にいたの?神田まで来てるならマンダリン・ホテルでワインでも一緒に飲みかったなあ。
そんで…また本出したよん!初心者向けだけど…。

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藤崎達哉 2006/12/29(Fri)11:47:00 編集
破綻へのプレリュードとして長岡さんのリーマン本をぜひ。

で、こっちには正月明けてからもそれなりにいますよ。
はやし 2006/12/30(Sat)17:53:00 編集
そうそう! 藤崎さん! 新刊見ましたよ! 秀和システムのあの「図解でわかる!」みたいなシリーズのやつ!

で、結局、その場では買わなかったんですが(何となれば、その時点でかなりの大荷物だったから)、今日あたり買おうかな、と思っております。
はやし 2006/12/30(Sat)17:55:00 編集
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