買い本 [本]

「現物」での買い本と、キンドルでの買い本。

まずは、実体を有するほうから。

Realism in Mathematics (Clarendon Paperbacks) Penelope Maddy (Oxford Univ Pr on Demand, 1992)

Naturalism in Mathematics Penelope Maddy (Oxford Univ Pr on Demand, 2000)

両者とも日本にあり、かつそれなりのお値段なのだけど、致し方なく。

どちらも、数学における実在論、つまり、数学における対象は何らかの意味で「実在」するという立場を、それなりに肯定的に扱った本。

あえて分けると、Realism...のほうが一般向け、Naturalism...のほうが専門向けなのに、値段的にはみごとに逆転してるのが泣かせる。

おつぎ、キンドル本。

An Illustrated Brief History of Western Philosophy (Illustrated Brief History of Western Philosophy) Anthony John Patrick Kenny (Blackwell Pub, 2006)

A History of Western Philosophy and Its Connection With Political and Social Circumstances from the Earliest Times to the Present Day (A Touchstone Book) Bertrand Russell (Touchstone Books, 1967)

これまた、どちらも日本で所有しているものだけど、キンドル価格9.99ドル、かつ、ちょっとした時間にそぞろに読むのに最適なので、とりあえず。

両者とも、「哲学史」の本ではあるのだけど、ラッセルの主観丸出しのものに対して、アンソニー・ケニーのものは、そうした主観を極力排し、なるたけ中立的に書こうとされている。無論、どちらがよい、とかそういう問題ではなく、どちらも「そういうもの」として読まれるべき。

The Shorter Routledge Encyclopedia Of Philosophy (no data) (Routledge, 2005)

以前、ちょろっと紹介したことのある（このエントリとこのエントリを参照）、個人所蔵はたぶんむずかしいであろうラウトリッジ哲学事典の縮小版（のキンドル版）。

こうした事典のたのしみのひとつである「そぞろにページをめくって、行き当たりばったりに出くわした項目に泥む」という読み方はできないけど、ピンポイントでの調べ物には、やはりデジタル版が便利。

とはいえ、このキンドル版は、項目へのアクセスがあまりかんたんにできず、そこがやや不満。

The Search for Certainty: A Philosophical Account of Foundations of Mathematics Marcus Giaquinto (Oxford Univ Pr on Demand, 2004)

この本も、日本に所有しており、かつ、こちらに持ってこようと思っていたものなので、キンドル版を買い（このような、日本にあるのだけど、こちらでも、図書館から借りるというのではなく、何らかのかたちで所有しておきたい、という本をキンドルで買う、というのが、よいような気がする）。

近年出た「数学の哲学」ものとしては、その「深さ」的に、かなりいい線行ってると思う（←えらそうに）。翻訳もあり。